【講義概要】
社会学は「社会とはなにか」という問いを出発点として、つねに「現在」と対峙しながら展開してきた学問である。「脱常識」「自明性を疑う」といった惹句で語られる社会学の学問的特徴は、みずからの生きている社会からみずからを引き離し、研究対象となる社会からいったん距離をとったうえで、その対象を理解するという営みに存在する。
本講義では、社会学の歴史や基本的な分析ツール(理論と方法)をおさえたうえで、「社会とはなにか」という問いに答えるために必要となるおもなテーマ・領域を概観することで、現代の社会を社会学的な視点から捉える発想法・思考法を学ぶ。社会学のあつかうテーマは、家族、ジェンダー、社会階層、都市、消費、健康、宗教、グローバリゼーションなど多岐にわたるが、本講義ではこれらのうちのいくつかを取り上げ、受講生の社会学的な問いを拓いていく。
【学習到達目標】
・社会学の歴史を簡潔に説明できる。
・社会学の基礎概念を簡潔に説明できる。
・現代社会の諸問題について、社会学的な視点から捉えることができる。
【履修上の注意】
・講義中の私語は一切認めない。
・単位認定は、出席回数が総授業回数の3分の2以上であることを要件とし、これを満たさない場合は「不可」となる。
・遅刻は原則として「欠席」扱いとする。また、学生証を忘れた、あるいは紛失した場合も同様に「欠席」扱いとする。
・グループワーク、ペアワークを実施することがある。
・原則として毎回、コメントペーパーもしくは課題の提出をもとめる。
・小テスト(理解度確認テスト)を実施することがある。
【事前準備学習】
【事前学習】
毎日、新聞に目を通し、各回の講義テーマに関連する記事を切り抜いてストックすること(90分)。
【事後学習】
講義で学んだ概念や理論について、普段の生活のなかで応用し、知識の定着をはかること(90分)。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 教科書は使用しない。 |
参考書 | 『社会学』 長谷川公一ほか 有斐閣 2007 参考文献は適宜、講義中に紹介する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
平常点(40%)、中間試験(30%)、最終試験(30%)による総合評価。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション | |
2 | 社会学の歴史―近代化と社会学 | |
3 | 社会学の基礎概念(1)―規範と価値 | |
4 | 社会学の基礎概念(2)―社会的行為 | |
5 | 社会学の基礎概念(3)―役割と地位、集団 | |
6 | インターネットとケータイの社会学 | |
7 | 相互行為とコミュニケーション(1)―演じる「私」 | |
8 | 相互行為とコミュニケーション(2)―「私探し」の社会的背景 | |
9 | 中間考察―1~7回を振り返り、理解度を確認する | |
10 | 家族とライフコース(1)―家族の形態、近代家族 | |
11 | 家族とライフコース(2)―ライフコースと未婚化 | |
12 | ジェンダーとセクシュアリティ(1)―セクシュアリティの多様性 | |
13 | ジェンダーとセクシュアリティ(2)―公的/私的領域におけるジェンダー | |
14 | 社会階層と不平等 | |
15 | 全体の総括 | |
16 | 定期試験期間 | |