【講義概要】
この授業は「民法」という法律を学ぶ。
民法の内容は、一般的に、「民法総則」、「物権」、「債権」、「不法行為」、「親族・相続(家族法)」の分野に分かれ、1044条から構成されているが、この講義では、民法の財産法(総則、物権、債権、不法行為)を中心に学習する。
「法律!?」と聞くと、誰もが最初は、その内容が固くて、難しくて、よく分からないもの、と思いがちだが、法律の中でも意外と私達の身近に存在するのが「民法」である。
例えば、「20歳になれば成人になる」という、誰もが知っているこのルールは、民法4条に規定されているルールであるが、私たちは、日常生活の中において、知らない間に、この民法のルールを知り、適用している。
このように、民法は私達の日常生活の当たり前のルールを規定していることが多い。
また、民法は、日常生活において発生したトラブルを解決する方向性を導いてくれることもある。
例えば、「かなり昔に友達に貸したマンガの返却を友達に求めたが、時効だ!といって拒否された。
親切で貸してあげたのに、返してもらえないなんて・・・」、このような場合、本当にマンガは返してもらえないのだろうか?
民法はこのトラブルについて、「時効とは何か」、「時効はどのような条件が整えば成立するのか」などを規定しており、友人の言い分が法律的に正しいかどうかを判断する、一つの基準を示している。
この講義では、日常生活の身近な事例(判例)や、トラブルをできるだけ多くとりあげ、民法の規定を学び、誰もが一度は遭遇するであろうトラブルや問題に対して、法的思考をもって解決する力を養う。
【学習到達目標】
講義で扱う法の定義や内容を単に暗記するのではなく、その理解し、発生したトラブルをイメージし、法的思考を持って解決へ結び付けることができるようになりたい。
【履修上の注意】
<履修上の注意>
・ 私語一切禁止 … 私語をする者は、教室から退出してもらうので、留意すること。
・ 講義には、教科書、筆記具等を必ず持参すること。
【事前準備学習】
法律の学習をする時に、よく問題となるのが専門用語の理解である。その理解を深めるためにも、
授業前には、少なくとも1回は教科書を通読し、通読して理解できる内容と、理解できない内容を認識した上で、
授業に出席すること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『民事法入門(有斐閣アルマ)(第7版)』 野村豊弘 有斐閣 2017年
* 授業には、六法や六法のアプリ等を準備するなどして、民法の条文が授業中に確認できるようにすること。
* 教科書を必ず持参すること
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参考書 | 『民法(全)』 潮見佳男 有斐閣 2017年 『プレップ民法(第4版増補版)』 米倉明 弘文堂 2014年 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
期末試験及び授業態度により評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 民事法の意義と法源 | |
2 | 民法の意義と歴史,基本原理 | |
3 | 権利と義務 | |
4 | 法律行為1 | |
5 | 法律行為2 | |
6 | 代理 | |
7 | 無権代理 | |
8 | 時効1 | |
9 | 時効2 | |
10 | 契約1 | |
11 | 契約2 | |
12 | 所有権 | |
13 | 不法行為1 | |
14 | 不法行為2 | |
15 | 事務管理、不当利得 | |
16 | 定期試験期間 | |