【主題】
現代日本経済史、特に日本における企業家と経済発展に関する歴史的研究。博物館や企業のショールームの展示方法に学んで、主題の解明、焦点の提示する方法で、テーマ問題の理解、説明方法を修得すること。
【指導方針概要】
対外的に対応すべく構築された戦前の日本資本主義における経済発展は政府の主導性、そしてその軍事的な性格を特徴としていたが、その枠組みの上で、第一世界大戦以降、第二次世界大戦にかけて、現代日本における代表的な産業が形成されていく。
そこで大きな役割を果たすのが、新興の企業、そして企業家であった。自動車産業(トヨタ自動車ほか)、電機産業(ソニーほか)、そして情報通信産業や第三次産業(ソフトバンク、セゾンほか)などのケースを取り上げ、企業(企業家)の経営戦略と経済的な諸条件とのダイナミズムを歴史的に明らかにしたい。
また、工場見学や企業などの博物館、展示室の調査を年、一回程度織り込んで、「企業家精神」の歴史的な経験を理解する一助としたい。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト | 『ケースに学ぶ 日本の企業』 加藤健太・大石直樹 有斐閣〔有斐閣ブックス〕 2013 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【学生に対する希望事項】
演習の運営は受講生によるテキストの分担報告にもとづく討論が中心となる。そのために、司会、報告、そして質問などの役割を分担することですすめたい。学生の積極的な参加が不可欠となる。更に、半期毎に提出するレポートを通じて個人の研究テーマを絞り、担当教員と相談しつつ、卒業研究につなげていきたい。
演習に出席し、積極的に発言し、演習の運営について提案したりする意志のある学生を歓迎する。
なお、レポートは写真や図表などを多用する説明的なスタイルの採用により、より説得的なものになるよう、ゼミ生相互に「研究」交流の機会を設定したい。この機会への積極的な参加もお願いしたい。