【講義概要】
この講義は、労働法の基礎知識を身につけ、労働法の基本的な法的問題を考える力を涵養することをめざします。
最新の判例の検討等を通じて、労働法を支えるわが国の雇用のあり方や労使関係の現実を照射しながら、法的問題についての解決方法を学習していきたいと考えています。
この講義のはじめに、労働法が生まれてきた歴鋭的背景やわが国の雇用構造などを学び、続いて、労働法の法的構造を分析するための基本的な概念について学習します。続いて、労働法の個別的領域である労働契約を中心とした具体的な法的問題について学習して、最近の問題である女性労働や非正規雇用の法的問題について学習します。そのうえでさらに、労働組合と使用者との関係である集団的労働法の法的問題について学習します。そして講義の最後として、様々な労働紛争の解決方法について学習します。
【学習到達目標】
・労働法の構造と基礎概念を身につけ、労働法の全体像を把握して、社会人として必要な基礎知識を習得できるようになること。
・具体的な労働法の事案について考察しながら、労働法の法的問題点を整理できるようになること。
・最新の判例を理解しながら、具体的事例を整理・検討できる能力を涵養できるようになること。
【履修上の注意】
授業中はスマートフォン・携帯の電源を切ること。また、授業中の私語は厳禁。
授業は、積み重ねで展開していくので、欠席した場合には、レジュメ・教科書等で前回の授業内容を自ら学習・補填しておくこと。
【事前準備学習】
事前に配布されたレジュメにより、次回の授業範囲を予習して分からない事柄等につき検討整理しておくこと。 学習内容を理解できたか復習したうえで、分からないことがらについては、必ず質問をすること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『ベーシック労働法』 浜村彰 他 有斐閣 2016年 |
参考書 | 『労働法』 菅野和夫 有斐閣 2016年 『労働法』 水町勇一郎 有斐閣 2016年 『労働判例百選(第9版)』 荒木尚志 他 有斐閣 2016年 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
試験 70%、平常点 30%
試験は、期末試験の結果から評価する。
平常点は、随時提示する小テストの内容と提出状況から判断して評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 労働法の歴史と機能 | |
2 | 労働法の基本構造 | |
3 | 労働法の当事者 | |
4 | 採用内定と試用期間 | |
5 | 労働契約の意義と構造・効力 | |
6 | 就業規則の性格と効力 | |
7 | 賃金 | |
8 | 労働時間 | |
9 | 年次有給休暇 | |
10 | 安全衛生・労災補償 | |
11 | 懲戒・退職・解雇 | |
12 | 女性労働 | |
13 | パート・有期規約・派遣労働 | |
14 | 労働組合・労働協約 | |
15 | 労働紛争の解決 | |
16 | 定期試験期間 | |