名古屋学院大学シラバス


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シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
2限労働経済学春A名古屋 23菅原 晃樹GD3315

【授業情報】

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講義概要

「労働」とはみなさんが生きていくためには避けては通れない経済活動の1つです。しかし、我々の生活に密接に関わっているからこそ様々な問題がそこには発生します。この講義では労働経済学の基礎を習得し、労働経済学の主要なトピックを理解することにより、現実社会へ理論を幅広く応用をできるようになっていただきます。
まず労働経済学の対象範囲となぜそれを学ぶのかを、日本の制度や雇用の現状をデータを通じて解説します。その後は労働市場の解説を行います。労働市場とは労働の需要者である企業と、労働の供給者である人々がお互いに労働力を取引している場で、アルバイトの募集の広告や就職活動における面接などが具体的なイメージです。財・サービスの市場と同様にそこで賃金と雇用量が決定します。これらの需給に基づき賃金と雇用量がどのように調整され決定されるのかを解説します。
後半は賃金、教育訓練、終身雇用や成果給などの雇用制度、失業、労働の制度や慣習の考え方を紹介し、現実の日本の労働市場の特徴と問題点を解説します。また、近年になって問題が明らかになっている少子高齢化、女性の労働、若年者の労働、高齢者の労働について、データや問題点を紹介します。その際、学生が自ら労働に関するデータを用い、様々な労働問題に関する要因や解決策を明らかにする作業を行ってもらいます。

本講義では本学経済学部のディプロマポリシーにある知識・技能に関する1~3の項目すべてが広く求められます。具体的には労働問題という身近なテーマに関心を持ち、労働経済学の分析ツールを使い、データを適切に処理できることです。これらを講義を履修することにより習得していくことが望ましい。また、思考力・判断力・表現力に関しても労働の問題を理解し解決策を提示するために習得する必要がある。本講義はカリキュラム・ポリシーにある「展開科目」にあたり、労働のデータを扱うレポート課題を通じて、受講生の主体的な学習が求められます。

本科目はCOC地域志向科目であり、愛知県の人口と雇用の現状について、国勢調査と労働力調査に基づき講義を行います。
※COC地域志向科目



【学習到達目標】

労働市場の基本的な理論を習得し、それを応用して日本における労働市場の現状や問題点を理解する。労働に関するデータを扱えるようになることがもくてきである。



履修上の注意

日本の労働市場のデータをもとにレポート課題が課されるので、ワードやエクセルに関する基本的な操作を事前に習得しておくことが必須である。また、時事問題も随時紹介するので、新聞を読むなどして現実の労働問題に関する興味・関心を持っておくことが望ましい。



【事前準備学習】

労働市場の分析を行う基礎として「ミクロ経済学入門」の知識、
日本の労働の歴史、失業率の推移などを扱う基礎として「マクロ経済学入門」の知識、
日本の労働市場の現状と問題点をデータから明らかにするための「データ表現技法」の知識が不可欠である。
これらを受講前に復習しておくこと。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書-教科書は、登録されていません。-
参考書『労働経済学入門・新版』 太田聰一・橘木俊詔 有斐閣 2012
『労働経済学』 大森義明 日本評論社 2008
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

期末試験:50% 平常点:20% レポート等課題:30%



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1労働経済学とはなにか:データで見る日本の労働市場http://www.stat.go.jp/data/roudou/index.htm
2非自発的失業:循環的要因と労働市場の構造的要因http://www.stat.go.jp/data/roudou/index.htm
3労働市場の分析1:労働供給曲線の形状
4労働市場の分析2:労働供給行動と制度
5労働市場の分析3:企業の行動と労働需要
6労働市場の分析4:労働市場の需給と失業
7賃金の下方硬直性と公務員
8日本の賃金格差の現状とその理由1:性別、企業規模、産業別格差http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2015/
9日本の賃金格差の現状とその理由2:学歴、年齢別格差http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2015/
10日本の人口の推移と問題点http://www.stat.go.jp/data/jinsui/index.htm
11国勢調査で見る愛知県の人口http://www.pref.aichi.jp/toukei/jyoho/topic/jinko/census.html
12労働力調査から見る愛知県の雇用http://aichi-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/jirei_toukei/jyoho01/syokugyouanteika/anteika01.html
13少子高齢化と労働1:少子化の要因と対応策
14少子高齢化と労働2:高齢者雇用と外国人労働
15若年労働者の問題
16定期試験期間