名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
2限(再)刑法総論春B名古屋火442佐久間 修LG2103
4限(再)刑法総論春B名古屋月242佐久間 修LG2103

【授業情報】

表示する



講義概要

 刑法1(総論)では、犯罪の構成要素と刑罰の内容を、順次、説明していきます。法律家が刑罰権を行使する際には、刑法の各条文を正しく「理解」して、これを「適用」するための能力が必要となります。ただ、刑法総論では、抽象的な犯罪理論が中心となるため、一般の人には難解なことも多いでしょう。私の授業では、なるべく具体例を用いて分かりやすく説明します。刑法学の枠組みはいったん修得すれば、そのまま犯罪論全体に応用できますが、最初のあいだは、一定の基礎知識を修得する必要があります。また、具体的事案を処理するための応用力が要求されるので、ときには「演習本」にある事例問題を解いてみたいと思います。



【学習到達目標】

 重要な学説や判例を正しく理解して、その内容を自分の言葉で他人に説明できること、また、具体的事案を解決するために必要な法律知識を身に付けること、さらに、自分が正しいと思う結論に至った根拠を示すことができるようになることが、本授業の到達目標です。



履修上の注意

 法学部の学生として、少なくとも書籍版の「六法」を必ず持参して下さい(スマホやタブレットのものは不可とします)。また、授業中にも読ませるため、指定の教科書も持ってくるようにして下さい。なお、学期末の試験では、各人がもつ教科書と六法を参照しながら、長文の事例問題を解かせるため、日頃から各種の教材を使いこなすとともに、実践的な思考力を身に付けるようにして下さい。



【事前準備学習】

 事前学習として、毎回の授業に先立って、あらかじめ教科書の該当部分を読んでおいて下さい。また、授業中に聞き取った内容をノートにまとめることで、事後の学習に役立てるようにして下さい。なお、第1回目の講義が始まる前には、下記の教科書「第1部 刑法の基礎理論」の「第1章 序論」を読んでおいて下さい。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書『刑法総論』 佐久間修 成文堂 2009
 そのほかにも、初心者向きに分かりやすく解説した下記の教科書もありますが、授業では、上記の「刑法総論」を使います。  佐久間修=橋本正博=上嶌一高『刑法基本講義(総論・各論)〔第2版〕』(有斐閣・平成25年)
参考書『Law Practice 刑法[第2版]』 佐久間修=高橋則夫=松澤伸=安田拓人 商事法務 2014
 さらに、授業中に紹介する判例については、以下のものを参照することがあります。   西田典之=山口厚=佐伯仁志編『刑法判例百選①総論[第7版]』(有斐閣・平成26年)   十河太朗=豊田兼彦=松尾誠紀=森永真綱『刑法総論判例50』(有斐閣・平成28年)
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

 主として学期末におこなう筆記試験によって評価します(80%)。ただ、授業中に提出するリポートや受講態度を含む平常点も考慮して総合的に決定します(20%)。



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1犯罪とは何か(ガイダンス)
2刑法の基本原則
3犯罪論の基礎・刑法の適用範囲
4構成要件の概念と違法・責任の関係
5実行行為と不作為犯
6実行行為と間接正犯・共犯
7因果関係と侵害結果の帰属
8構成要件要素としての故意
9構成要件的事実の錯誤
10過失論と信頼の原則
11違法性の一般理論
12一般的正当行為
13正当防衛
14緊急避難
15事例問題とその解説
16責任の一般理論と期待可能性
17責任能力論と原因において自由な行為
18故意責任と違法性の意識
19過失責任と注意義務の構造
20未遂犯と中止犯の理論
21共犯の一般理論と処罰根拠
22共同正犯の成立要件
23承継的共同正犯と過失の共同正犯
24教唆犯と従犯の成立要件
25共犯における中止と離脱
26共犯における錯誤と因果関係
27共犯と身分をめぐる諸問題
28罪数論の基本原則
29刑罰論と量刑論
30事例問題とその解説
31定期試験期間
32定期試験期間