【講義概要】
「知的財産権」とは、「特許権、実用新案権、育成者権、意匠権、著作権、商標権その他の知的財産に関して法令により定められた権利又は法律上保護される利益に係る権利」をいう(知的財産基本法)。21世紀における経済社会において、知的財産はもっとも重要な競争力の源泉である。本講義では、特許権や著作権をはじめとした各権利について、それぞれの保護対象・要件、取得手続、帰属、効力、侵害に対する救済方法といった特色を概観する。また、各権利の活用方法についても可能な限り扱う。
【学習到達目標】
知的財産制度の基礎知識を取得するとともに、各自のキャリアに合わせて様々な局面で用いることができることを目標とする。様々な種類の知的財産権を活用したり、また他人の知的財産権を侵害するリスクを避けるために必要な知見を取得する。
【履修上の注意】
実社会における利用、保護のための手続の流れ、自由利用とのバランスのために用いられた制度に留意しながら、各制度を学習する。また、民法など他の科目との関連や、各自のキャリアパスも意識しながら、主体的に学ぶことが重要である。
【事前準備学習】
全体像を把握するため、講義の早い段階で、さらに知識の整理に講義の終了近くに、教科書を通読することが望ましい。また、配布された資料も読んでおくこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『知的財産法入門』 木棚照一(編) 法律文化社 2017 『知的財産法入門』 小泉直樹 岩波新書 2010 『知的財産法入門』(木棚照一編 法律文化社 2017年)は5月下旬出版の予定。
『知的財産権制度入門』(特許庁、2015年)の「Ⅰ 概要編」も適宜参照するので用意しておくこと。
(https://www.jpo.go.jp/torikumi/ibento/text/h27_syosinsya.htm)。
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参考書 | 『知的財産法入門』 茶園成樹 有斐閣 2013 知的財産権六法も参照する。知的財産法の範囲は広いので、参考書を適宜指示する。特許権等の活用に興味のある者は、『産業財産権標準テキスト 流通編』(工業所有権情報・研修館 2008年)等も参照するとよい。 |
指定図書 | 『特許判例百選 第4版』 中山信弘 [ほか] 編 有斐閣 2012.4 『著作権判例百選 第5版』 小泉直樹[ほか]編 有斐閣 2016.12 『実践知的財産法 : 制度と戦略入門』 木棚照一編 ; 浅野卓 [ほか] 著 法律文化社 2017.7 |
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 知的財産法総説 | |
2 | 特許法(1) 対象・要件 | |
3 | 特許法(2) 取得手続・帰属 | |
4 | 特許法(3) 効力・侵害と救済 | |
5 | 特許法(4) 活用 | |
6 | 実用新案法 | |
7 | 商標法(1) 登録要件・取得手続 | |
8 | 商標法(2) 効力・侵害と救済 | |
9 | 意匠法 | |
10 | 不正競争防止法 | |
11 | 著作権法(1) 要件・帰属 | |
12 | 著作権法(2) 著作者人格権・著作隣接権 | |
13 | 著作権法(3) 効力・侵害と救済 | |
14 | 著作権法(4) 著作権・著作物の利用 | |
15 | その他の制度 | |
16 | 定期試験期間 | |