【講義概要】
本講義は、「国際政治」の履修を前提に、国際政治の現実を精確に見極め、諸外国の外交と自国の外交を十分に知り、望ましい国際社会の一形成者となるために必要な国際政治に関する基礎的知見を修得することからはじめる。次いで、諸外国の外交活動を取り上げ、「紛争と平和」「軍縮」「援助」といった側面から各国の外交を検討しながら、国際政治の実相を理解するために必要な応用力の涵養を図っていく。またさらには、現代国際政治における外交を私たちの暮らす地域の実情に引き付けて考察し、グローバル化する現代社会の中で、日本外交の一形成者たる私たちはいかなる役割を果たし得るのか、あるいは果たしていくべきなのか、受講生の皆さんと一緒に考究する。
【学習到達目標】
グローバル化した現代社会での活躍が嘱望される皆さんは、国際政治の現実を精確に見極め、諸外国の外交と自国の外交を十分に知り、望ましい国際社会の一形成者となることが期待されている。そこで、本講義は国際政治に関する基礎的知見を修得することを第一の目標とする。そのうえで、国際政治の実相を理解するために必要な応用力を涵養することを第二の目標とする。またさらには、現代の国際政治における諸問題を私たちの暮らす地域の実情に引き付けながら考察し、国際社会の中で、私たちはいかなる役割を果たし得るのか、あるいは果たしていくべきなのか、についても議論することを第三の目標とする。
【履修上の注意】
本講義は、各回の講義計画(講義テーマ)に関して、適宜、時事問題を取り上げながら解説していく。そのため、現代国際社会と日本社会との相関に問題意識を持つこと、日頃より新聞などに眼を通す癖をつけること、私たちを取り巻く情報や社会の変容に常にアンテナを張るようにすること、などが求められる。
【事前準備学習】
本講義は、政治学、比較政治学、および国際政治学の基礎知識、理論的枠組みを理解していることを前提に進める。よって受講生は、事前に参考書などで上記を再確認のうえ、当該講義計画(講義テーマ)の内容周辺を予習したうえで講義に出席することが望まれる。また、事後には、講義内容を復習・整理し、次回講義に向けて理解を定着させておくことが望まれる。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 特に指定しない。適宜、レジュメを配布する。 |
参考書 | 『東アジア国際関係の新展開』 鈴木隆 志學社 2017年 『安全保障と国際関係』 鈴木隆ほか 内外出版 2016年 『東アジア統合の国際政治経済学:ASEAN地域主義から自立的発展モデルへ』 鈴木隆 国際書院 2011年 『日本外交と国際関係』 鈴木隆ほか 内外出版 2009年 『軍事力と現代外交:現代における外交的課題(原書第4版)』 ポール・G・ローレンほか 有斐閣 2009年 『外交と国益:包括的安全保障とは何か』 大江博 日本放送出版協会 2007年 『ソフト・パワー』 ジョセフ・S・ナイ 日本経済評論社 2004年 上記以外については講義の中で適宜紹介する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
期末の試験と講義の進捗に合わせて適宜実施する小テストとの結果を総合して判断する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション | |
2 | 国家の要件 | |
3 | 政治制度Ⅰ:議会制 | |
4 | 政治制度Ⅱ:大統領制 | |
5 | 国際連盟と国際連合 | |
6 | 国連システム | |
7 | 冷戦の起源・展開・終焉 | |
8 | 軍備管理と軍縮 | |
9 | 民族紛争と地域紛争 | |
10 | アメリカをめぐる国際関係 | |
11 | ヨーロッパをめぐる国際関係 | |
12 | 東アジアをめぐる国際関係 | |
13 | 中近東をめぐる国際関係 | |
14 | アフリカをめぐる国際関係 | |
15 | リージョナリズム | |
16 | 定期試験期間 | |