名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
2限資源経済学春A名古屋 22木船 久雄EK2318

【授業情報】

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講義概要

『資源の無い国ニッポン』。かつて,そんなタイトル本が書店を飾った。日本の食糧自給率は既に4割,エネルギーのそれは1割にも満たない。生活や経済活動の生命線を外国に委ねているのが現在の日本の姿である。
市場メカニズムが貫徹されるグローバリゼーションの時代にあって,今さら食糧安全保障だのエネルギー安全保障の時代でもあるまい。国の防衛すら米国に依存しているのだから…,といった論もある。だからといって,現実に目をつぶって良いということにはならない。現実を正しく認識し謙虚に考察することが,未来への第一ステップなのだから。
本講座では,天然資源を経済学的な立場から捉える。経済活動に必要な資源の多くは,製品の原材料やエネルギー源として利用される。原材料が無ければ携帯電話や自動車は製品化できないし,エネルギーが無ければこれら機器は利用できない。しかし,そんな天然資源の存在やその多くを海外に依存していること,ましてやそこに国際政治や経済的動機が潜んでいることなど一般には認識されていない。経済活動に不可欠な天然資源は,天然であるがゆえに賦存量に限界がある。しかも,地球上どこにでもある訳ではない。それが資源の価格や市場構造を特徴づけ,興味深い経済分析の対象となる。
本講座では,天然資源一般に共通する経済理論および市場特性を中心に講義する。具体的には,資源量の評価,資源価格の決定メカニズム,資源の市場構造,資源と経済発展,といったテーマで話を進めてゆく。



【学習到達目標】

「学習到達目標」としては,資源に関する基礎的な経済理論の修得と国際的な資源市場の特異性に関する知見を深めることである。



履修上の注意

①講義内容の理解度を確認するため,CCSを利用した「授業アンケート」を行う。授業参加者は授業の終了後に回答を提出すること。
②学期末試験のほかに,学期中に2~3回小テストを行う。小テスト実施のタイミングは、前週の授業中で告知するとともにCCSから「授業連絡」で案内する。
③授業進度に合わせてCCS上の「自学自習」に問題集を開放してゆく。この問題を繰り返し解き,解説文を読むことで,知識を定着させ理解を深めて欲しい。



【事前準備学習】

授業当日に配布する資料は,前日までにCCSにアップロードするので,事前に目を通しておくこと。
授業当日の内容に関連する問題集をCCS上の「自学自習」に開放するので,事前に問題を解いてくること。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書-教科書は、登録されていません。-
参考書『 エネルギー政策の新展開』 木船・野村・西村共編著 晃洋書房 2017
『低炭素社会のビジョンと課題』 木船・野村・西村共編著 晃洋書房 2010
『環境・資源経済学』 時政 勗 中央経済社 2001
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

学期末試験が100%(試験で60点以上とれば「合格」)。
ただし、以下を平常点として最大50点分を「加点材料」として考慮する。それらは、①小テストの成績、②授業アンケート提出状況や内容、③「自学自習」の答案練習実績、である。



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1第1講 資源経済学とは
2第2講 資源量の評価
3第3講 資源問題と古典派経済学
4第4講 資源価格決定の理論
5第5講 資源経済の基礎理論(復習)
6第6講 資源保有国の経済発展
7第7講 資源市場の組織化
8第8講 資源貿易の理論
9第9講 成長・市場・貿易(復習)
10第10講 資源と地球環境問題
11第11講 地球温暖化への国際的な取組
12第12講 温暖化問題に対する日本の対応
13第13講 温暖化対策と経済理論
14第14講 資源と環境(復習)
15第15講 資源経済学の要点
16第16講 期末試験