【講義概要】
われわれは誰もが何らかの地域コミュニティの属しているが、とりわけ学生世代にとっては、その存在自体をあまり意識することはないだろう。そもそも「地域」という結びつきは既に時代遅れとなり、むしろ地域をとりはらった、自由な意志による「コミュニティ」をこそ構築すべきだ、といった意見もある。しかしながら、意識しないにも関わらず、われわれの生活にとって地域コミュニティは一定の役割を果たしており、それゆえ、依然として地域活性化やまちづくりといったテーマが重要な課題として取り沙汰されている。その際、その基礎にある「地域コミュニティ」とはそもそもなぜ重要で、われわれの生活にとってどのような意味を持っているのか。むしろ次第に重要性は低下しているのか。ではなぜいま地域活性化なのか。本講義ではこうした基礎的なテーマについて改めて考えるとともに、より総合的な視点から地域コミュニティを位置づける。
また、本講義では、こうした理論的なテーマのみならず、現実における地域コミュニティの課題や実践についても取り上げ、ケーススタディやグループワークにも取り組む。
確かに、実際に地域に出て、課題解決に取り組むことで多くの学びは得られるが、しかし、ともすれば出たとこ勝負になって、学習的基礎なしに活動してしまってはいまいか。より良い成果を生むためには、しっかりとした知識のベースが不可欠のはずである。本講義でそうした基礎をしっかりと身につけることをまずは重視しつつ、実践的な課題解決方アプローチへと橋渡ししていきたい。
本講義はCOC地域志向型科目である。
【学習到達目標】
地域コミュニティは現代においてどのような意味をもっているかを理解する。
現代の地域コミュニティが抱える課題とその解決の方向性について自分で考える力を身につける。
【履修上の注意】
私語厳禁・居眠り厳禁・途中退出厳禁
【事前準備学習】
自分の所属する地域コミュニティの状況についてよく調べておくこと。
指定された文献をしっかりと消化すること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 講義の中で指定する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
期末試験60% 平常点・中間レポート40%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 地域コミュニティとは何か | |
2 | 地域コミュニティの意味 | |
3 | 地域コミュニティの理論的基礎 | |
4 | ソーシャル・キャピタル論の展開 | |
5 | 地域コミュニティと健康 | |
6 | 地域コミュニティと歴史 | |
7 | 地域コミュニティと経済 | |
8 | 我が国における地域組織の現状 | |
9 | 我が国における地域組織の課題 | |
10 | 地域コミュニティ活性化のケーススタディ | |
11 | 我が国の地域コミュニティ活性化政策 | |
12 | 各国のコミュニティ活性化政策 | |
13 | コミュニティビジネスの展開 | |
14 | 超高齢社会とコミュニティ | |
15 | 地域コミュニティと社会保障 | |
16 | まとめ | |