【講義概要】
小学校教員はほとんど国語科の授業を担当する。しかも教科の中で時間数が多い。その点でも国語科の学習時間は子どもにとって,言葉獲得の上で重要な時間であり,教員の責務でもあるといえる。小学校教員が理解すべき国語科教育における内容と主な学習指導について,学習指導要領解説とテキストを使って学習する。前半国語科教育のあり方を多角的に捉え,その役割と現状を知る。小学校で取り組む国語科の指導内容について,「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」「伝国事項」について、具体的な教科書教材や言語活動を通して学ぶ。 後半は小学校教員の力量として必要な基礎的な言語知識である教育漢字指導,文法,正書法(書写)等を学習する。また,教科書掲載頻度が高い作家を中心に,その生い立ちや作品群についても学習する。最後は情報化社会の中で,話題となっているメディアとの付き合い方を国語科教育の視点から取り上げ,その必要性を学ぶ。
【学習到達目標】
小学校における国語科教育内容である話すこと聞くこと,書くこと,読むことの3領域と言語文化と国語の特質に関する事項等と,各学年の主な学習指導の概要について学ぶ。
【履修上の注意】
小学校の国語で,どんな学習がなされているのかを知っておく必要があります。そこで,国語の教科書がすべての出版社,全学年のものが教職センターに配架されています。是非手にとって読んでおくとよいでしょう。
絵本や児童書が図書館にあります。是非手にとって読んでください。
グループワークもあります。積極的に参加してください。
【事前準備学習】
・教科書『小学校学習指導要領解説 国語編』を事前事後に熟読しておくことです。
・ワークシートやレポートは丁寧に書き,必ず提出してください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『小学校学習指導要領解説国語編』 文部科学省 東洋館出版 2008 |
参考書 | 『国語の教科書』 光村・東書・教育出版 2015 『新しい国語表記ハンドブック』 三省堂 2013 『新しい国語表記のハンドブック』は手元に置いて,文章の誤字や誤表記を自分で確かめるために使えます。
国語の教科書は教職センターに全会社の分がそろっていますが,東海地方は「光村,東書,教育出版」から発行されているものが多いです。折に触れて閲覧してください。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
・筆記試験:小学校における国語科の教育内容と国語科に関する知識を理解している。 50%
・課題①:地域の伝説について取材し,レポートに再話している。20%
・課題②:授業で紹介した絵本,児童書を読んでいる。20%
・授業態度。10%
以上により総合的に評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 第1回:小学校学習指導要領国語編の目標と内容 | |
2 | 第2回:戦後国語教育史概要と現状 | |
3 | 第3回:ことばの発達と国語科教育の関係 | |
4 | 第4回:「話すこと聞くこと」と音読・朗読 | |
5 | 第5回:「書くこと」と作文教育 | |
6 | 第6回:伝統的な言語文化材「神話,伝説,昔話」 | |
7 | 第7回:学校文法と正書法 | |
8 | 第8回:書写指導 | |
9 | 第9回:図書館の利活用と国語科学習(読書指導を含む) | |
10 | 第10回:「読むこと」宮澤賢治作品 | |
11 | 第11回:「読むこと」新美南吉作品 | |
12 | 第12回:「読むこと」今西裕行作品 | |
13 | 第13回:「読むこと」説明文教材 | |
14 | 第14回:メディアリテラシーと国語科教育 | |
15 | 第15回:総括 | |
16 | 定期試験 | |