【講義概要】
この講義は、教職免許法による「教育の基礎理論に関する科目」です。教育に関する社会的・制度的または経営的事項について理解を深め、教職を目指す人が自らの適性を判断して進路選択に資する機会になることを目的としています。講義では、すべての子どもが安心・安定して学習・生活し、自己実現を図る場としての学級づくりについて多面的に理解していきます。また、今日の教育を取り巻く状況を把握し、学級担任として求められる資質や能力について理解を深めていきます。具体的には、学級担任として求められる資質・能力(研修を含む)や関連する教育法規等の学級経営の基本を理解します。また、危機管理や学級目標、学級組織、授業や生徒指導の基本、教室環境の整備など学級経営の重要な要素について実践的に学びます。あわせて、保護者との連携や学級事務などについても理解を深めて幅広く学級経営を理解することで、教職に就いたときに役立つ実践的な力量を養います。
講義の進め方は、まず、各テーマに関する基礎的な事項について講義によって伝えます。その後で、講義のテーマに沿った課題を提示しますので、話し合いを通して課題解決を図りテーマについての理解を深めていきます。主にグループ活動を中心にして進めていきますが、相互交流や全体でのシェアリングも積極的に取り入れ、主体的・対話的で深い学びを目指します。グループ協議では、班員が司会や記録・発表等の役割を交替して受け持ち、各自が責任を分担しながら互恵的に学んでいきます。
【学習到達目標】
・ 今日の教育をとりまく状況を把握し、学級担任として求められる資質や能力について理解を深める。
・ 学級経営の基本的な事項について正しく理解をする。
・ すべての子どもが安心・安定して学習・生活できる学級づくりについて多面的に理解する。
・ 望ましい集団づくりをめざした取り組みを実践的に学ぶ。
【履修上の注意】
講義で配布するプリントや資料をきちんとファイルし繰り返し読み直したり、自ら新たな情報を入手したりして、学習内容の定着・深化に努めてほしい。講義の最終日には、学習のまとめとして、自分のポートフォリオ(講義ノート・プリント類・自作資料等をまとめたもの)を使って、「学級経営論」で学んだ内容全体のリフレクションを行いますので、しっかりと準備をしておいてください。
【事前準備学習】
事前の学習については、「講義のテーマ」に関する情報をインターネット・参考書・新聞等で積極的に収集して、問題意識を高めてから講義に参加し、主体的・意欲的な態度で臨んでほしい。
事後の学習については、学習した内容を講義ノートに整理するとともに配布プリントや自作資料等といっしょにファイルして、いつでも使える状態にしておいてほしい。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 教科書は指定しません。必要に応じて資料等を配付します。 |
参考書 | 『学級経営読本』 北村文夫編著 玉川大学出版部 2012 『日本の学級集団と学級経営』 河村茂雄 図書文化 2010 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
筆記試験40% 振り返り対話シート30% 中間まとめレポート20% リフレクション10%
筆記試験:定期試験の結果から評価します。(40点)
振り返り対話シート:毎回、講義の最後にその日学んで気付いたことや考えたことを日誌風にまとめて提出します。(2点×15)
中間まとめレポート:講義の2講~5講、6講~8講、9講~11講、12講~14講の学習内容について、A4サイズ
1枚程度にまとめて提出します。(5点×4)
リフレクション:講義の総括として、どのような力がついたのか具体的に自己評価して提出します。(10点)
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション | |
2 | 学級経営の基本的な考え方 | |
3 | 学級経営の3領域(①(必然的領域) | |
4 | 学級経営の3領域②(計画的領域) | |
5 | 学級経営の3領域③(偶発的領域) | |
6 | 学級経営と指導スタイル | |
7 | 学級経営と教科指導(授業づくりの基礎・基本) | |
8 | 学級経営と生徒指導(個を生かす指導) | |
9 | 学級経営と特別活動 | |
10 | 学級経営と道徳教育 | |
11 | 学級経営と特別支援教育 | |
12 | 学級経営と教科外活動 | |
13 | 学級経営と保護者との連携・協力 | |
14 | 学級経営と環境整備 | |
15 | 学級担任に関する教育法規、学級経営論のまとめ | |
16 | 定期試験期間 | |