【講義概要】
国際文化学を学ぶ人にとって重要なことは、まず偏見なしに心を開いて異文化に向かっていく心構えをつくることです。実はこれがかなり困難であることは、日常の経験からもわかります。自分が生まれ育った家族や共同体、地域のなかで培われてきた固定観念や常識というものが、いわば「無垢なる視線」を阻害するからです。しかし、世界の様々な国々や人々の生活文化を知り、自文化と比較し考えるなかで、新しい価値観に触れながら、複眼的な考え方を身につけたいものです。異文化とは、たんに外国の文化のみならず、世代間や男女、地域性など、自分と異なる世界や人々のことでもあります。この講義では、身近な話題から異文化を発見し、どのように共生していくことが可能なのかをそれぞれのフィールドワークやインタビューを通して実践的に学びます。そして最後に、受講生全員にそれぞれ国際文化に関するテーマを選んでプレゼンテーションをしてもらい、議論します。
【学習到達目標】
多様な異文化を学び、批判的複眼的な思考法を身につけること。
自文化についても知見を深め、他者と価値観を共有できるようにすること。
【履修上の注意】
グループワークで作業するので、積極的に議論に参加すること。
口頭発表に向けてそれぞれのテーマについて明確に説明できるように準備すること。
【事前準備学習】
学期中に必ず名古屋ボストン美術館と徳川美術館での展覧会に出かけてレポートをしてもらう。
(本学の学生は無料で入館できる。)
参考資料もそれぞれ下調べすること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 適宜講義中に参考文献を紹介する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
コメントカード30点、プレゼンテーション30点、筆記試験40点として総合的に評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | (序論)国際文化を学ぶために | |
2 | 身近な異文化を発見しよう(1)老人と子供の世界 | |
3 | 身近な異文化を発見しよう(2)男女の世界観の差異と共通性 | |
4 | 身近な異文化を発見しよう(3)地域性(東北、北陸、関東、中部、関西・・・) | |
5 | 身近な異文化を発見しよう(4)在日韓国人、日系ブラジル人・・・ | |
6 | 外国文化を学ぶ(1)アジア(仏教文化) | |
7 | 外国文化を学ぶ(2)ヨーロッパ(キリスト教文化) | |
8 | 外国文化を学ぶ(3)中東(イスラム教文化) | |
9 | 外国文化を学ぶ(4)北米、南米(移民文化、植民地文化) | |
10 | 自文化を学ぶ(1)古代から中世の日本 | |
11 | 自文化を学ぶ(2)近世から近代の日本 | |
12 | 自文化を学ぶ(3)現代日本 | |
13 | プレゼンテーション(1) | |
14 | プレゼンテーション(2) | |
15 | まとめ | |
16 | 定期試験期間 | |