【講義概要】
小学校理科内容と指導方法についての基本的な理解と学習指導のあり方を検討しながら、理科カリキュラムおよび授業の構成について検討する。改訂された学習指導要領(小学校理科)について論説する。
理科における観察実験のあり方や子どもの理科の学習に関する心理的側面として、論理的思考や素朴概念などから構成主義的学習論を基盤とする学習指導のあり方を検討する。本講義を通して、理科の学習指導を行う上での課題を明確にし、各自の就職(教職)後の研究課題を認識する。
【学習到達目標】
小学校の理科学習指導を担当するための基盤として、次の項目についての理解を図る。
・小学校理科の目標、内容などの基本的な理解を図る。(小学校理科の特徴)
・小学校理科で扱う基本的な内容についての理解を図る。(内容の理解と方法)
・小学校理科の教材構成と子どもの自然認識について理解を図る。(こどもの自然認識)
・小学校理科の学習指導と評価についての理解を図る。(小学校理科の学習指導のあり方)
・小学校理科の評価の課題と方法についての理解を図る。(評価)
【履修上の注意】
小学校では担任教員がすべての教科について学習指導を行うことが原則である。そのうち理科に関しては、教科内容に関する基本的な知識の獲得や技能、実技指導などについての基礎を培う必要がある。
本講義は、毎回の講義内容が異なるが、それらを統合し発展することで理科を担当する教員としての資質能力を養うことを目的としている。各自は講義をしっかり受講し、自らの見方や考え方を養うように、質疑や討論を交えて展開するので、積極的な態度で履修することを要望する。
【事前準備学習】
各授業では事前に資料等を配布するので、授業に臨む前に重要箇所をマークし質問事項を検討しておくこと。また、事後では、これまでの学修内容との関連を整理しながら、授業内容の省察を行うことで理解を深めるように要望する。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『「新しい学びを拓く理科 授業の理論と実践」』 角屋重樹編著 ミネルヴァ書房 2011 |
参考書 | 『小学校学習指導要領解説 理科編』 文部科学省 東洋館出版社 2008 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
授業における学習態度(20%)、レポートおよび学習指導案の作成(30%)、期末試験(50%)の配分で行う。なお、期末試験はノート、教科書の持ち込みは不可とするので十分な事前準備を行うこと。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 小学校教員に求められる資質能力の概要 | |
2 | 小学校理科の特徴(他教科との関連において) | |
3 | 小学校理科の目標(その1) | |
4 | 小学校理科の目標(その2) | |
5 | 小学校理科の内容構成とその発展 | |
6 | 小・中学校を通した基本概念とカリキュラムの公正 | |
7 | 子どもの自然認識の発達と学習指導の基本 | |
8 | 子どもの理科学習の心理学(構成主義学習論) | |
9 | 理科の教材の特徴(1)A区分の内容 | |
10 | 理科の教材の特徴(2)B区分の内容 | |
11 | 理科授業における観察実験の教育的意義 | |
12 | 理科学習指導における指導技術 | |
13 | 理科授業の構成の考え方と事例 | |
14 | 理科における評価のねらいと方法 | |
15 | 小学校理科教育法の総括(討論) | |
16 | 定期試験(ノートのみ持ち込みを認める) | |