【講義概要】
ホスピタリティ産業の代表といわれるホテル業は、古くから人の移動に伴う宿泊の施設として大きく発展してきました。そこには単に宿泊や飲食の提供にとどまらず、旅人をもてなすホスピタリティ精神を受け継いできており、これこそがホテル業の最大の存在意義です。
1990年代に外資系ホテルの日本進出が本格化し、21世紀に入った現在でもその進出が続いており、迎え撃つ日系ホテルとの間で顧客の争奪戦を展開しています。 こうした中、富士山の世界遺産登録、和食の無形文化遺産登録、そして2020年の東京オリンピック開催で訪日外国人の大きな増加が見込まれ、ますますホテル需要が高まると見込まれています。一方でさらなる外資系ホテルの進出による競争の激化や、ホテルのグローバル展開と生き残り戦略が求められています。本講義では、日本のホテル・旅館、外資系ホテルのそれぞれの歴史やビジネスを概観し、ホテル業への理解を深めるとともに、飛躍が期待されるホテル業の今後についても考察します。ホテル業は装置産業といわれますが、人がホテルに求める「非日常空間」を作り上げるのはそこで働く「人」です。ホテルにおける人材開発・育成とサービスを提供するホスピタリティについても学びます。
当科目は,英米語学科ディプロマ・ポリシーにおける問題解決のための思考力・判断力を養成するための科目,カリキュラム・ポリシーにおける観光業や航空業などへのキャリア形成を応援するビジネス系科目として位置づけられます。
※COC地域志向型科目
【学習到達目標】
・ホテル・ビジネスについて概要を理解し,説明できるようになる。
・リピーター獲得のためのサービス提供の仕組みを学ぶ。
・ホテル・ビジネスにおける接客の具体的ノウハウを知る。
【履修上の注意】
・旅行やホテルといったホスピタリティ産業への就職希望者を念頭に,総論にとどまらず業務知識やノウハウなども紹介し,業界の「即戦力」となる人材の養成につながるような授業をしていきたいと考えています。
・授業はレジュメとパワーポイントのスライドを中心にすすめますが,積極的にノートをとりましょう(小テスト・中間テストは自筆ノートのみ持ち込み可)。なお,授業中の私語,居眠りは欠席扱いとする場合があります。
・地域フィールドワークの実施日は変更になったり,週末(土日)開催になったりする場合があります(実施日は1ヶ月以上前に連絡します)。
【事前準備学習】
・本講義では,講義内容についてまとめたレジュメを配布します。授業の前に予習しておきましょう。
・小テスト・中間テストで理解度を確認し,不十分な箇所を復習しましょう。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『ホテル概論』 JTB能力開発 JTB能力開発 2011 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
小テストを含む試験とレポートをもとに評価する。
・小テスト(1回実施:授業で試験範囲を予告する) 20%
・小レポート(10回実施:テーマは授業で指定する) 20%
・中間テスト(前半の講義内容を範囲とする) 20%
・期末テスト(全ての講義内容を範囲とする) 40%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ホテル・ビジネスとは?:ホテル・ビジネスの特質と収益構造 | |
2 | ホテル業とサービス | |
3 | 顧客価値のヒエラルキー | |
4 | ホテルの類型 | |
5 | ホテル・ビジネスの経営形態(小テスト) | |
6 | ホテル・ビジネスの経営戦略 | |
7 | サービス品質 | |
8 | サービス品質の伝達 | |
9 | ブランドとイメージ | |
10 | サービス商品のプロモーション(中間テスト) | |
11 | ホテルの組織(ライン部門とスタッフ部門) | |
12 | ホテルの組織と官僚制 | |
13 | インフォーマル組織 | |
14 | ホテル・ビジネスの実務 | |
15 | 地域フィールドワーク(名古屋市内ホテルの外国人旅客対応を学ぶ) | |
16 | 定期試験期間 | |