【講義概要】
この講義では、社会調査によって資料やデータを集め、分析できる形に整理するための具体的な方法を解説します。
社会調査を実施するためには、調査の設計と実施方法を理解しておくことが重要です。これは量的調査、質的調査の別を問いません。どのように仮説をたて、どのような対象と方法から調査を設計、実施すれば有用な調査結果を得ることができるのか。量的調査、質的調査それぞれの理論的背景と方法を学び、目的に応じて社会調査を設計できるようになることを目指します。
【学習到達目標】
・テーマ選択、仮説構築の方法を理解し、実践できる。
・目的に応じて社会調査を設計、使い分けることができるようになる。
・調査結果を分析できる形に整理するための留意点を理解し、実践できる。
【履修上の注意】
この授業は社会調査士B科目に相当します。社会調査士資格の取得を目指す学生は、他の必要科目と併せて計画的に受講してください。また、パソコンを持参してもらう可能性がありますので、各自準備しておいてください(どうしても準備できない場合は初回授業後に申し出てください)。
【事前準備学習】
事前に指定図書(とくに第2章)、参考書を読み予習しておくようにしてください。また、授業後には配布資料をもとに復習し、ノートにまとめるようにしておくことを推奨します。特に、サンプリングの理論と方法については予習、復習をしておくことを勧めます。また、量的調査、質的調査とも調査結果を整理していく段階でパソコンを使用しますので、パソコン操作に慣れておくようにしてください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | とくに指定しない。
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参考書 | 『社会調査の応用』 金井雅之ほか編 弘文堂 2012 『社会調査法入門』 盛山和夫 有斐閣ブックス 2004 参考文献として挙げた2冊については、指定図書と併せて読み進めることで一層理解が深まることが期待されますので、興味のある方は各自参考にしてください。
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指定図書 | 『社会調査の基礎 : 社会調査士A・B・C・D科目対応』 篠原清夫 [ほか] 編 弘文堂 2010.2 |
【評価方法】
授業内実施の2回のテストで評価します。各回の配点は、第1回=40点、第2回=60点です。基本的な概念理解の程度を測ります。実施時期についてはガイダンス時にお伝えしますので、ガイダンス(初回授業)には必ず出席してください。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 1:調査設計と実施方法を学ぶ目的 | |
2 | 2:調査・研究の進め方――基礎資料の収集 | |
3 | 3:調査・研究の進め方――目的にあった調査方法の選択 | |
4 | 4:量的調査の実施方法――対象の選定 | |
5 | 5:量的調査の実施方法――サンプリングの理論と実践 | |
6 | 6:量的調査の実施方法――調査票の構成と質問文 | |
7 | 7:量的調査の実施方法――実査の手順 | |
8 | 8:量的調査の実施方法――調査データの整理 | |
9 | 9:質的調査の実施方法――聞き取り調査の方法 | |
10 | 10:質的調査の実施方法――聞き取り調査における調査票 | |
11 | 11:質的調査の実施方法――フィールドノートの作成方法 | |
12 | 12:質的調査の実施方法――調査データの整理 | |
13 | 13:調査結果の活用 | |
14 | 14:社会学と社会調査 | |
15 | 15:まとめ、講評 | |
16 | 16: 定期試験期間 | |