【講義概要】
この講義では、社会調査の意義や歴史、方法といった基本的事項を解説します。
社会調査を計画・実施するにあたっては、自分の知りたいこと(目的)に応じて、適切な方法からアプローチすることがとても大切です。そして、そのためには、社会調査の方法としてどのようなものがあり、それぞれのメリットとデメリットはなにかを理解しておくことが必要不可欠となります。そのため、この講義ではこれまでに蓄積されてきたたくさんの社会調査のなかから実例を示しつつ解説していきます。
また、社会調査を実施する上では、調査倫理を理解しておくこともきわめて重要です。社会調査の意義や方法論とともに、調査の社会的責任・倫理についてもしっかりと確認していきます。
【学習到達目標】
・社会調査の意義や歴史を理解し、説明できる。
・社会調査における方法論の重要性について理解し、目的に応じた方法の選択ができる。
・既存の社会調査にどのようなものがあるかを理解し、調査結果を調べ、適切に読み取ることができる。
・調査倫理について理解し、説明できるようになる。
【履修上の注意】
この授業は社会調査士A科目に相当します。社会調査士資格の取得を目指す学生は、他の必要科目と併せて計画的に受講してください。
【事前準備学習】
事前に指定図書(とくに第1章)、参考書を読み予習しておくようにしてください。また、授業後には配布資料をもとに復習し、ノートにまとめるようにしておくことを推奨します。そのほか、新聞やニュース等を目にした際の日常的な「気づき」や「疑問」についてもノートに記しておき、どのようにアプローチすればその疑問に迫ることができるのかを考える習慣を身につけていくと、より一層授業の理解度が高まるでしょう。ぜひチャレンジしてみてください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | とくに指定しない。
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参考書 | 『社会調査の応用』 金井雅之ほか編 弘文堂 2012 『社会調査法入門』 盛山和夫 有斐閣ブックス 2004 参考文献として挙げた2冊については、指定図書と併せて読み進めることで一層理解が深まることが期待されますので、興味のある方は各自参考にしてください。
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指定図書 | 『社会調査の基礎 : 社会調査士A・B・C・D科目対応』 篠原清夫 [ほか] 編 弘文堂 2010.2 |
【評価方法】
授業内実施の3回のテストで評価します。各回の配点は、第1回=20点、第2回=20点、第3回=60点です。基本的な概念理解の程度を測ります。実施時期についてはガイダンス時にお伝えしますので、ガイダンス(初回授業)には必ず出席してください。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 1:社会調査法を学ぶ目的 | |
2 | 2:社会調査の目的と意義 | |
3 | 3:実際の社会調査の例 | |
4 | 4:社会調査の歴史――社会調査の出発点 | |
5 | 5:社会調査の歴史――社会調査と社会科学の歴史 | |
6 | 6:社会調査の方法論――社会調査の基本的な方針 | |
7 | 7:社会調査の方法論――調査・研究の進め方 | |
8 | 8:社会調査の方法論――量的調査の基本的な方法 | |
9 | 9:社会調査の方法論――質的調査の基本的な方法 | |
10 | 10:社会調査の方法論――その他の研究方法 | |
11 | 11:社会調査の方法論――調査結果の活用 | |
12 | 12:社会調査の倫理 | |
13 | 13:社会学と社会調査――「社会学とは何か」 | |
14 | 14:社会学と社会調査――社会調査を用いた研究の知見 | |
15 | 15: 授業のまとめ | |
16 | 16: 定期試験期間 | |