【講義概要】
人の幸福を強く規定する要因の一つは人間関係だといわれている。心理学と聞いて多くの人がイメージする臨床心理学も、信頼できる人間関係を基礎にするものである。講義では社会的影響過程や集団の心理について学習する。それによって、他者との接し方や他者との葛藤について理解を深めることを目指す。
講義では科学的な視点から、社会的動物としての人間の心理について、対人関係、集団を中心とした応用的な知識を概説する。ただし、講義は理論の紹介にとどまらず、ディスカッション等の実習が行われる。他者との葛藤体験を通じ、社会的状況と認知、行動の相互作用関係を、より具体的で身近な現象から理解していく。
【学習到達目標】
・対人認知や社会的影響、対人葛藤の理論、専門用語について説明できる。
・専門知識を用いて自らの相互作用の体験を省察し、自他の行動様式の改善方法を提案できる。
【履修上の注意】
社会心理学は、心理学の中でも応用的分野である。心理学概論等の入門科目を受講している方が望ましい(必須ではない)。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 授業は「『現代の社会心理学 1-3』 誠信書房」に沿って進行する。教員が適宜資料を用意するため、参考書の購入は必要ない。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
中間試験(複数回の小レポート):40%、期末試験:60%
無断での遅刻欠席、授業中のマナー違反行動については、減点対象となる。出欠等について必要があれば教員に連絡すること。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション:心の科学的研究 | |
2 | 個人の中の社会1:対人認知 | |
3 | 個人の中の社会2:原因帰属と社会的推論 | |
4 | 個人の中の社会3:自己概念と自尊心 | |
5 | 個人の中の社会4:自己と動機づけ | |
6 | まとめと振り返り1 | |
7 | コミュニケーションと対人関係1:対人場面のコミュニケーション | |
8 | コミュニケーションと対人関係2:メディアコミュニケーション | |
9 | コミュニケーションと対人関係3:ストレスと健康・幸福 | |
10 | コミュニケーションと対人関係4:攻撃行動、逸脱行動、援助行動 | |
11 | 社会と個人のダイナミクス1:組織マネジメント | |
12 | 社会と個人のダイナミクス2:集団間関係 | |
13 | 社会と個人のダイナミクス3:社会的公正 | |
14 | 社会と個人のダイナミクス4:集合行動 | |
15 | まとめと振り返り2 | |
16 | 定期試験期間 | |