【講義概要】
産業・組織心理学とは,心理学の中でも組織における人間行動に関する領域であり,主として産業場面における組織と個人の関係を,個人の行動や意識の視点からとらえる分野である。この授業では,個人の行動や意識のなかでも「ワークモチベーション」,「キャリア発達」,「組織とリーダーシップ」,「消費者行動とマーケティング」,「組織のストレスとメンタルヘルス」について,これまで蓄積されてきた理論や実証データを紹介する。授業を通じ、組織と個人両方の立場から、よりよい労働環境について理解を深める。
【学習到達目標】
次の2点を目標とする。産業・組織心理学について、(1)研究知見や理論を、今日の社会や自分の生活と結びつけて具体的に説明できること。(2)自らが直面する産業・組織の課題を分析して改善方法を提案できること。
【履修上の注意】
本授業は、組織集団で活躍する人材の育成を、心理学の観点から目指すものである。授業内の発言や議論、小レポートへの優れた回答は高く評価する。一方、無断での遅刻欠席、授業中の逸脱行為等、組織集団・他成員に対して配慮を欠くが繰り返される場合には、授業目的を理解していないものと解釈し評価を下げる。
【事前準備学習】
授業内外のさまざまな集団における活動が、自分の生活や今後の人生にとってどんな意味を持つのかを考えてみること。
具体的には授業中に、受講者の所属集団での振舞いをたずねる質問を課題として提示する。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 特に指定しない。 |
参考書 | 特に指定しない。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
毎回の小レポート等への回答状況等(40%)と試験(60%)による。前者について、単なる出席は評価対象とはならず、感想や意見・課題の提出が評価される。また、無断での遅刻や欠席が繰り返される場合には減点する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション~産業・組織心理学とは | |
2 | 産業・組織心理学の歴史的変遷 | |
3 | ワークモチベーション1:動機づけについて | |
4 | ワークモチベーション2:職務満足感と組織コミットメント | |
5 | キャリア発達1:キャリアとは,スーパーの発達理論 | |
6 | キャリア発達2:シャインの組織内発達理論、これからの”キャリア発達” | |
7 | 組織とリーダーシップ1:集団での課題遂行、組織における意思決定 | |
8 | 組織とリーダーシップ2:組織における協力、葛藤 | |
9 | 組織とリーダーシップ3:リーダーの影響力,特性アプローチ | |
10 | 組織とリーダーシップ4:行動アプローチ、状況即応的アプローチとその後 | |
11 | 消費者行動とマーケティング1:消費者の商品選択 | |
12 | 消費者行動とマーケティング2:現代志向バイアス | |
13 | 組織の能率と安全1:ヒューマンエラーと事故発生モデル | |
14 | 組織の能率と安全2:今後の組織の安全のために | |
15 | 授業のふり返りとまとめ | |
16 | 定期試験期間 | |