【講義概要】
この講義では、現在日本で進められている経済政策の「アベノミクス」をはじめ、「エネルギー地政学」、「反グローバリズム」、「地方創生」など経済に関わる最近の国内外におけるトピックスを素材として、これから社会に出る皆さんに知っておいて欲しい”生きた経済”について学びます。 講義で扱うテーマは、財政、金融、貿易、国際政治、人口、社会保障、労働、教育、地域経済など非常に広範囲に亘ります。現在日本や世界で起きていることを入口に、これからの大学での学びや社会に出てからの仕事などに役に立つ内容にしたいと考えています。
この講義はわかりやすさを特に重視しています。このため、いわゆる教科書的な解説はできるだけ少なくしたいと思っています。それでも講義の理解にはどうしてもマクロ経済やミクロ経済について一定の知識が必要ですので、講義でわからないことがでてきたら、1年次に学んだこれらの科目を復習するようにしてください。
【学習到達目標】
この講義を通じて皆さんが新聞やテレビで報道される経済ニュースを理解し、それについて自分自身で考え、自分の意見を誰かに話せるようになることを目指します。
【履修上の注意】
・この授業は現代社会学部2年生の指定科目です。必修科目ではありませんが全員が履修登録をしてください。
・毎回出席を取ります。
・全15回のうち欠席回数が6回に達すると失格となります(ただし正式な授業欠席届があれば欠席回数に含みません)。
・他の学生の迷惑になる行為があった場合には欠席回数にかかわらず失格にすることがあります。
・半数程度の回で課題(minute paper)を出します。
・15回の講義のうち、名古屋市職員による特別講義、現代社会学部生向け中長期インターンシップの説明会、民間企業で採用や人事評価に携わった経験に基づくキャリア形成に関する授業などで3回程度本来の講義テーマから離れる予定です。
【事前準備学習】
講義ではその時々の経済的なトピックスを扱いますので、普段から新聞を読んだり、テレビのニュースを見たりするように心がけてください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | 『高校生のための経済学入門(ちくま新書)』 小塩隆士 筑摩書房 2002年 『図解ゼロからわかる経済政策』 飯田泰之 角川書店 2014年 『池上彰のやさしい経済学 1.しくみがわかる(日経ビジネス人文庫)』 池上彰著 テレビ東京報道局編 日本経済新聞出版社 2013年 「高校生のための経済学入門」(ちくま新書)はタイトルの通り、これから経済を学ぼぶ高校生向けの入門書ですが、大学生が最低限理解すべき内容がほぼ網羅されています。値段も手頃で公務員試験を受験予定の人は経済系科目の学習に役立つと思います。「池上彰のやさしい経済学1」は、あの池上彰氏の経済解説本です。わかりやすい解説で定評のある池上氏の本ですから経済の基礎知識をわかりやすく説明しています。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
・試験50%,平常点50%の割合で行います。
・任意提出の期末レポートを出した学生には別途加点を考慮します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション ~ 今の経済を知らなければ未来はわからない | |
2 | アベノミクスを考える(1) ~ アベノミクスが目指したもの | |
3 | アベノミクスを考える(2) ~ アベノミクスは何をもたらしたか | |
4 | アベノミクスを考える(3) ~ アベノミクスの行方 | |
5 | 地政学リスクと暴れる資源価格 | |
6 | 貿易立国モデルの終わりとTPP | |
7 | 名古屋経済の「今」と「これから」を考える~リニア時代の名古屋と自動車革命 | |
8 | 名古屋市職員による特別講義(これからの名古屋と名古屋市職員の仕事) | |
9 | 90分でわかる「為替レートと株価の読み方」 | |
10 | 迫りくる財政破綻の足音 | |
11 | 税・補助金による経済政策と規制緩和 | |
12 | “自分キャリア”の作り方~ 就活&その先のために | |
13 | ピケティの「21世紀の資本」を知る ~ 格差拡大は資本主義の宿命 | |
14 | 格差と公平 ~ 所得再分配のあり方と教育の役割 | |
15 | 地方創生ブームの功罪 | |
16 | 定期試験期間 | |