【講義概要】
カウンセリングは,学校(いじめ,不登校など),職場(過労,パワハラなど),家庭(親子関係,離婚など),犯罪被害,自然災害などで心理的な困難を抱えた人に対する有効な援助方法のひとつとして広く認識されています。一説によると,カウンセリングには世界中で数百もの流派があるとされていますが,そのどれにも共通している基本は,相手の立場にたって話を聴くという「傾聴」です。傾聴の精神は,カウンセリング場面のみならず,日常の社会生活でも十分に役立たせることができます。ことに,現代社会で活躍する人材になるべく学んでいる本学部生には傾聴のスキルは欠くことのできない素養といえるでしょう。そこで,本授業は,全15回中,前半において基本的理論的の知識を修得をした上で,後半においては傾聴練習を主とした各種のワークに取り組みます。本授業での学びの成果を,日々の家族・友人とのコミュニケーションや,インターンシップ,アルバイト,就職活動などに活かしていってください。
【学習到達目標】
①カウンセリングの概論,カウンセリングの技法,青年期の心理的諸問題について基礎的素養を修得している。②また,そのレベルは,ピアヘルパー資格に必要なレベルに到達している。
【履修上の注意】
カウンセリング技法は実践しないことには修得できませんので,本授業でも「実践」を重視します。履修にあたっては次の2点に留意してください。
①本授業では,心理的課題についてのグループディスカッションや,カウンセラー役・相談者役に分かれてのロールプレイ(役割練習)を繰り返し行います。その際、ある程度の自己開示(自分の気持ちや経験をありのままに語ること)が必要になります。
②上記のように実践重視の授業ですので,3回以上の欠席は「失格」とします。
【事前準備学習】
授業内で学んだ傾聴的態度を,授業外でも実践してみてください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『ピアヘルパーガイドブック』 日本教育カウンセラー協会編 図書文化 2008 |
参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
平常点(授業への積極的参加)60点,授業内小テスト(授業の進行状況に応じ,レポートに替える場合もある)40点の合計合計100点のうち,60点以上を合格とします。
ただし,カウンセリングの趣意に反する行為(グループワークやロールプレイに真剣に取り組まない,守秘を順守しない,相手を理解しようとする姿勢が無い,など)が見られた場合は,これに寄らず大幅な減点もしくは不合格とする場合があります。また,上記のように,3回以上の欠席は「失格」とします。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション・導入ワーク | |
2 | カウンセリングの定義と概要 | |
3 | カウンセリングの主要理論 | |
4 | カウンセラーの要件 | |
5 | 傾聴的態度 | |
6 | 言語的技法(受容・繰り返し) | |
7 | 言語的技法(支持・質問) | |
8 | 非言語的技法 | |
9 | 諸問題への技法的対処 | |
10 | グループワークとロールプレイ(学業) | |
11 | グループワークとロールプレイ(進路) | |
12 | グループワークとロールプレイ(友人) | |
13 | グループワークとロールプレイ(人生) | |
14 | 現代人の心理的課題 | |
15 | まとめ・授業内小テスト | |
16 | (定期試験期間) | |