名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
1限精神医学秋後瀬戸 12高見 悟郎RL2107

【授業情報】

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講義概要

 精神医学が対象とする精神障害には様々な要因が影響します。個人の物事に対する捉え方や対処の仕方の特徴(心理的要因)や、貧困・孤立といった困難な生活状況(社会的要因)、脳神経系の機能不全や損傷(生物学的要因)など、幾つもの要因が絡み合った結果、症状が現れます。こうした心理社会生物学的要因が原因となり、適応能力が損なわれ生活に支障を来した状態を、現代の精神医学では「精神障害」として定義し医療が行われています。
 近年の脳科学・精神薬理学的研究を通して、一部の精神障害では、生物学的な原因の解明が進みつつありますが、原因が特定され治療法が確立されている精神障害はごくわずかです。
 こうした現状においては、患者さんの現存機能を最大限活用し、障害された部分を含めてその人全体の適応能力を高めていくリハビリテーションの果たす役割はますます大きくなっています。
 病気の成り立ちや現れてくる症状、今後の経過を理解しておくことは、患者さんに医療や援助を効果的に提供していくために役立ちます。この科目では、総論として、精神医学の疾病分類体系、症候学、診断学の基礎的知識を概説し、各論として、各精神障害の病態、治療論の概要を解説します。



【学習到達目標】

◆精神医学で用いられる精神医学用語の理解、各精神障害の概要を理解する。
◆心理社会的側面も含め、患者さんの生活の全体像をつかむ。
◆精神科治療の実際と、精神科臨床の現状の課題について理解する。



履修上の注意

講義は基本的に指定教材の内容に沿って行いますが、講義では補足資料を用います。効率の良い学習のために、講義では特に重要なポイントについて口頭で示します。聞き漏らしのないように、規定時刻に講義に出席することをお勧めします。また、お互いの学習の妨げにならないように、私語を慎むなど周囲への配慮を望みます。



【事前準備学習】

講義は基本的に指定教材の内容に沿って行います。事前に教科書に目を通しておくことをお勧めします。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書『標準理学療法学・作業療法学 精神医学』 上野武治 医学書院 2001
参考書-参考書は、登録されていません。-
指定図書『精神医学』 上野武治編集 ; 上野武治 [ほか] 執筆 医学書院 2010.3

評価方法

試験70%、平常点30% 
試験は、期末試験の結果から評価します。
平常点は、授業態度から判断して評価します。



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1精神医学とは/精神障害の成因と分類
2精神機能の障害と精神症状/精神障害の診断と評価
3脳器質性精神障害/精神作用物質による精神および行動の障害
4統合失調症およびその関連障害
5気分(感情)障害/てんかん
6神経症性障害/生理的障害および身体的要因に関連した障害/成人の人格(パーソナリティ)・行動・性の障害
7精神遅滞/心理発達の障害/ライフサイクルにおける精神医学
8精神障害の治療とリハビリテーション