名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
3限内科学春A瀬戸 22土肥 靖明RL2104

【授業情報】

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講義概要

 内科学の教科書には多くの疾患について詳しい記載があり、その量は膨大です。しかし、その中身を見ると、理学療法士が一生遭遇することもないような極めてまれな疾患についての記載に多くのページが割かれていることに気が付くでしょう。我々には、これらすべてを学ぶ時間はないし、そんな必要もありません。それでは理学療法士として理解しておくべきこと、学ぶべきこととは何でしょうか。
 膨大な情報・データを詳細に分析したところ驚くべきことが明らかとなりました。心電図診断、循環器疾患、呼吸器疾患、糖尿病さえ理解すれば、理学療法士にとって必要な内科学の8割を習得したことになるのです。しかし、残念ながら、このような事情をきちんと理解して書かれた、理学療法士を目指す学生だけを対象とした内科学の教科書はありません。そこで、この講義が極めて重要となります。どの分野でどの程度の知識が必要なのかということを徹底的に調査し、重点的に指導します。この講義のノートが最高の教科書となります。
 さて、リハビリテーション学部の学生は、内科学に限らず他の教科でも膨大な知識を習得する必要があります。どれだけ知っているかが、理学療法士の資質を測る一つの重要な指標となります。しかし、その膨大な情報(先人達が見出した真実)を断片的に記憶することは困難であり、限界があります。したがって、覚えるべき内容をまず理解して、断片的な情報としてではなく、有機的な関連した情報として記憶することが重要となります。そのために講義があります。ぜひ講義を利用して知識の整理に役立ててください。さらに、皆さんが卒業して理学療法士として働くときには自分の知識と患者さんからの情報をもとに、自分でリハビリテーションを組み立てることになます。つまり、「知っていることしかできない」のではなく、「限られた知識を応用、展開する能力」が必要となるわけです。この講義では、メカニズムを考えることを習慣づけ、取得した知識を応用することを常に考えます。
 必要最低限のことしか講義しません。そのかわり、完全に理解してください。



【学習到達目標】

心電図の波形が理解でき、簡単な不整脈が診断できる
呼吸機能検査について詳しく説明できる
高血圧、狭心症、心筋梗塞、心不全、動脈硬化、深部静脈血栓について説明できる
慢性閉塞性肺疾患、喘息、呼吸不全について説明できる
糖尿病について説明できる
腎臓の機能、酸塩基バランス、透析について説明できる
理学療法士として必要とされるその他の疾患(膠原病、消化器・肝・胆・膵、代謝・内分泌疾患)の概要を理解できる



履修上の注意

授業中に教科書は使用しません。一般の内科学教科書と講義内容は大きく異なります。講義の軌跡が教科書になると思ってください。

講義内容を網羅的・無機的に覚えることはやめてください。常にメカニズムを考え、理屈をつけて覚えるようにします。講義はその理屈を理解するための時間です。講義中に完全に理解してください。理解した内容を覚えるのが自己学習(復習)です。復習が極めて重要です。理解したものをなるべく早く、自分の言葉に直して覚えてください。「鉄は熱いうちに打て」ということです。



【事前準備学習】

予習はしないでください。何を予習すればよいのか簡単に推測できるような講義はしません。
なるべく早く、講義で理解した内容を復習して覚えてください。他人に説明できる程度になれば完璧です。
毎回講義前に、前回の講義内容の復習状況をチェックするための小テストをします。これで復習の成果を自己チェックしてください。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書-教科書は、登録されていません。-
参考書『わかりやすい内科学 第4版』 編集主幹 井村裕夫 文光堂 2014年
『なるほど なっとく 内科学』 編集 浅野嘉延 南山堂 2016年
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

試験 80%、平常点 20%
平常点は小テストの結果から判断する



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1内科学総論、血圧
2心電図の読み方・不整脈の診断
3循環器1(心不全、心臓弁膜症)
4循環器2(虚血性心疾患、動脈硬化)
5呼吸機能の評価と呼吸音
6呼吸不全と動脈血ガス
7呼吸器疾患
8代謝・内分泌疾患1(糖尿病)
9代謝・内分泌疾患2(痛風、甲状腺疾患等)
10消化器疾患
11肝胆膵疾患
12膠原病
13腎臓機能と透析
14血液疾患・他
15知識の整理と評価
16定期試験期間