【講義概要】
この講義の目的は、受講生諸君に簿記とはどのようなものであるかという基礎的な知識および技法を身に付けてもらうことにある。
現代社会では、個人・会社・公益法人・NPO法人などが経済活動を行っているが、その活動内容を把握し、報告し、より優れた活動方針を決定するときには、会計報告が必要不可欠である。また、国民の義務である適切な納税も会計報告をもとに決定される。さらに、最近よく「ITにより企業競争を勝ち抜く」という表現がみられるが、これは「会計情報をすばやく有効に利用し、戦略を立て、企業活動を行う」、と言う意味で使用されている。また銀行が、企業に融資するかを決定するときも会計報告は重要な判断材料である。
このように私たちの生活は会計と切り離すことはできない。ただ、諸君の中には会計を専門的に学習するのではなく、経営、情報などを学習する人も少なくない。そこで、会計学を学ぶための入門としてまず、会計報告書を作成する手続である「簿記」について学習する。
【学習到達目標】
簿記・会計について、基本的処理・事項を理解することである。
【履修上の注意】
①しっかり復習すること(簿記の技術を修得するためには、自分で問題を解き、反復練習することが重要なため)
②学習状況に応じて講義計画を変更する場合がある。
【事前準備学習】
電卓を用意すること(新しく購入する場合は、12ケタのものが望ましい)
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『会計学の基本 第2版―基礎から現代の会計―』 加藤盛弘・志賀理・上田幸則・川本和則・山内高太郎・豊岡博著 森山書店 2013年 |
参考書 | 『段階式日商簿記ワークブック4級商業簿記[改訂版]』 加古宜士・片山覚監修 税務経理協会 2015年 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
試験および授業への取り組みの姿勢(授業中の態度等)を総合的に評価する。
学則の規定を満たしていない者は失格とする。また、私語や規定時間以上の遅刻・途中退席等、授業態度不良者とみなした場合は失格とすることもある。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 簿記・会計とは―イントロダクション | |
2 | 簿記・会計の関係・意義・目的 | |
3 | 貸借対照表・損益計算書 | |
4 | 会計上の取引および簿記一巡の流れ | |
5 | 仕訳 (1)基礎的な仕組み | |
6 | 仕訳 (2)商品売買・掛取引 | |
7 | 勘定記入(転記) | |
8 | 個別取引 (1)現金預金・有価証券 | |
9 | 個別取引 (2)手形 | |
10 | 個別取引 (3)その他債権債務 | |
11 | 決算手続きの基礎 | |
12 | 試算表 | |
13 | 精算表 (1)6桁精算表の基礎 | |
14 | 精算表 (2)演習 | |
15 | まとめ | |
16 | 定期試験期間 | |