【講義概要】
この講義の目的は、受講生諸君に会計学とはどのようなものであるかという基礎的な知識および技法を身に付けてもらうことにある。
現代社会では、個人・会社・公益法人・NPO法人などが経済活動を行っているが、その活動内容を把握し、報告し、より優れた活動方針を決定するときには、会計報告が必要不可欠である。また、国民の義務である適切な納税も会計報告をもとに決定される。さらに、最近よく「ITにより企業競争を勝ち抜く」という表現がみられるが、これは「会計情報をすばやく有効に利用し、戦略を立て、企業活動を行う」、と言う意味で使用されている。また銀行が、企業に融資するかを決定するときも会計報告は重要な判断材料である。このように、私たちの生活は会計と切り離すことはできない。
会計の主要な体系には
・会計には、決算書として一般に公表する会計報告は、どのような形式で作成し、その内容はどのようなものでなくてはならないかを学習する「財務会計」
・会計報告が決められた手順で作成されているかを評価する手法を学習する「監査」
・経営者が戦略を立てるときや、戦術の効果を測定するなどに役立つ手法を学習する「管理会計」
・日常の業務を体系的に記録するための技法として「簿記」
などがある。
講義では主として、会計報告書を作成する手続である「簿記」について学習し、その知識をもとに、財務会計の基礎事項を学習する予定である。
【学習到達目標】
コンピュータ会計システムの基本構造を理解し、その動作を確認する。
【履修上の注意】
この講義はEXCEL2010およびACCESS2010(ACCESS2003/2007可)を使用する。財務情報を利活用することに興味を持つとともに、企業活動をデータに反映させることの重要性を理解しているか、積極的に調査するスキルを持つことを前提としている。
この講義は、毎回の講義内容を理解し、サンプルシステムを生成・操作し確認するという手順で行われる。確認作業を何ら行わず「わかったつもり」でいると行き詰まることになる。理解できないときは各自情報収集し理解を深めること。講義内容に情報技術系内容が含まれており、本人が納得しなければ、講義の進行に対応できなくなるリスクがある。どうしても問題解決ができないときは質問し、疑問点を解消すること。また講義の遅刻・欠席は、講義理解に致命的なダメージを与える可能性がある。毎回の出席に心がけること。
【事前準備学習】
データベースを利用した会計処理体系を対象としている。決算書の様式や簿記的な発想法を理解しておくこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
試験および授業への取り組みの姿勢(授業中の態度等)を総合的に評価する。
また、私語や規定時間以上の遅刻・途中退席等、授業態度不良者とみなした場合は失格とすることもある。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | イントロダクション | |
2 | 講義目標、対象とする業務の業務フロー | |
3 | 会計情報の基礎 | |
4 | 会計情報の目的 | |
5 | データベース概念の理解 | |
6 | 基幹業務で提供される情報 | |
7 | 基幹業務におけるデータベース設計 | |
8 | 基幹業務におけるデータ処理の理解 | |
9 | データのグルーピング | |
10 | データの抽出および操作 | |
11 | 集計単位別レポート | |
12 | 集計単位別・期間別レポート | |
13 | 報告書作成①現金出納帳 | |
14 | 報告書作成②試算表 | |
15 | まとめ | |
16 | 定期試験期間 | |