【講義概要】
本講義は、憲法2aで扱った憲法の総論・統治機構の理解を前提とし、憲法2aの発展科目として、前半では、学説・判例などで問題となる重要なテーマを詳細に扱う。後半では、人権の領域をも含め、重要な憲法の論点を文章として表す際の視点を提示する。
この授業を履修することで、憲法についての体系的理解とそれを踏まえた憲法の応用力だけでなく、他者に対して、自分の法的な考えを口頭や文章によって的確に伝える能力を養うことができる。
【学習到達目標】
憲法2aだけでなく、憲法1aや1bで学んだ憲法についての知識を基礎として、1つのテーマを1回の授業で多面的、完結的に取り扱うことで、総論・統治機構など憲法の理解をいっそう深めるとともに、新たに惹起する総論・統治機構に関する憲法問題の解決を目指した思考方法を涵養することを目的とする。
【履修上の注意】
授業において配布されるレジュメや資料を十分に読んで授業に参加し、十分に復習を行うことが望まれる。
法律科目の授業では、六法を持参することが必要である。できるだけ新しい六法が望ましい。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『新・スタンダード憲法(第4版)』 古野豊秋・畑尻剛編著 尚学社 2013年 『憲法判例百選Ⅰ・Ⅱ(第6版)』 長谷部恭男ほか編 有斐閣 2013年 とくに指定しないが、鎌田薫他編『デイリー六法 平成29(2017)年版』(三省堂書店、2016年)を推薦します。 |
参考書 | とくに指定しない。 |
指定図書 | 『憲法の争点』 大石眞, 石川健治編 有斐閣 2008.12 『重要判例解説 平成28年度』 有斐閣 2017.4 |
【評価方法】
定期試験の結果80%、自学自習の問題による平常点20%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | はじめに | |
2 | 統治機構編:憲法の改正 | |
3 | 9条と自衛権 | |
4 | 立法と委任 | |
5 | 選挙制度 | |
6 | 条例 | |
7 | 司法権の限界(部分社会の法理) | |
8 | 租税法律主義 | |
9 | 衆議院の解散 | |
10 | アウトプット編 思想・良心の自由、政教分離原則 | |
11 | アウトプット編 知る権利、検閲の禁止 | |
12 | アウトプット編 営業の自由、損失補償 | |
13 | アウトプット編 行政手続と適正手続の保障、裁判を受ける権利 | |
14 | アウトプット編 ヘイト・スピーチ規制、司法権の独立 | |
15 | アウトプット編 地方自治の本旨、総括 | |
16 | 定期試験週間 | |