名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
2限現代社会と教育秋A名古屋 21松本 浩司AX1328

【授業情報】

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講義概要

テーマ:パフォーマンス(身体表現)から学びや教育を考える

 我々の倫理の歴史は、精神が肉体について考えてきたのだが、肉体自体もまた考え、語りうること、そういう立場がなければならぬことを、人々は忘れていた。知らなかった。考えてみることもなかったのだ。……私自身、肉体自体の思考、精神の思考を離れて肉体自体が何を語るか、その言葉で小説を書かねばならぬ。―坂口安吾『肉体自体が思考する』より

 教育は、「当たり前」のものの見方が広く流布している分野です。この「当たり前」=「常識」を疑う社会学的視点と歴史的視点から教育を捉え直すことが教育学の目的のひとつです。
 さて、私たち人間は、理性だけでなく、身体や感情をもった存在です。また、私たちは学びから遊びを遠ざけようとする傾向がありますが、幼児をよく観察すれば、遊びを通して多くのことを学んでいることに気づきます。
 そこで、さまざまな表現活動(遊びを含む)を通して、学びとは何か、教育とは何かについて、体験的に理解するとともに、知識、つまり頭で考えられることのみを重視する、学校を中心とした現代の教育のあり方を批判的に捉え直すことが本科目の中心的なテーマです。
 また、本科目では、そのことだけでなく、学生自身が自らの身体と向き合い、表現することを通じて、卒業後社会人として必要となる技能も身につけることができます(学習到達目標参照)。

授業の基本サイクルとして、体験的な学習活動を1回したあと、グループディスカッションを通じてその活動をふりかえる学習を1回行います。また、途中にレポートの読み合わせをします。
したがって、学習活動への主体的かつ積極的な参加が求められます。評価においても、学習活動の上手下手よりも、その活動に真剣に取り組み、その活動を通して何を感じ、考えたかどうかを重視します。



【学習到達目標】

さまざまな表現活動(遊びを含む)を通して、「常識」的な見方を超えた教育学的な視点から、以下のことができる。
●多様な学びのあり方を考える
●自分の身体や感覚と向き合うことで、生きていることを実感する
●他者に向けて様々なかたちで感覚・思考を表現する力を高める
●他者を理解する力を高める
●(即応力を含めた)コミュニケーション能力を高める
●人生で直面するさまざまな事象に対して本質を見抜く力を磨く
●自分自身の生き方・価値観を見つめ直す
●子育て・教育のあり方を考える



履修上の注意

・服装、持ち物を含め、詳細な指示は、CCS教材フォルダにある「科目概要」にあります。それに従ってください。
・スマホorタブレットorPC等を持参してください。授業の資料は、CCSを通して電子データで配付します。また、CCSのClicker等を活用します。板書は、許可された時間内であれば、写真に撮影しても構いません。ただし、教員の承諾なく、その電子データをインターネット上等で再配布・公開することを禁じます。
・授業を欠席した場合、その回の授業についての学習や配布資料の入手は、受講生本人の責任で行ってください。授業担当者は一切関知しません。
・他者とともに行う活動を中心とする授業ですから、態度の悪い学生は退室させます。
・授業を妨害する行為(特に教員やクラスメイトを侮辱・中傷する行為)は認めません。単位不認定など、厳正な処置を講じます。



【事前準備学習】

それぞれの活動の前に、準備すべきこと(心構えや事前学習)を指示します。
また、毎回のレポートは、授業終了後に宿題として取り組むものです。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書-教科書は、登録されていません。-
参考書-参考書は、登録されていません。-
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

ルーブリック参照。
それぞれの表現活動およびふりかえりに対するレポートを学期末に一括で評価します。
また、授業に取り組む態度も評価に加えることがあります。
レポートは、ワープロ書きで、第6回を除く第1回から第14回までの毎回についてA4用紙両面1枚以内(片面1枚埋めることが目標)とします。
レポートに書くべき内容は、毎回指示します。
レポートに取り組むに当たってのよいレポートを書くヒントを配付するとともに、授業中に読み合わせをし、執筆を支援します。
毎回レポートに取り組むことによって、自分の考えや思いを言葉で表現する力が格段に向上します。



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1イントロダクション:身体を通じた学び
2活動1:子どもになりきって遊ぶ
3ふりかえり1:子どもという存在、遊びにおける学び
4活動2:choreography
5ふりかえり2:身体を通して表現することの意味
6レポートの読み合わせ(グループ単位で)
7活動3:感覚と向き合う
8ふりかえり3:身体知を育むことの意味
9活動4:インプロ
10ふりかえり4:学びにおける即興性
11活動5:アプライドドラマ
12ふりかえり5:人生と向き合う学びの意義
13ふりかえり6:学びとは何か―マインドマップを創る
14ふりかえり6のつづき:学びとは何か―マインドマップの発表
15総括:教育とはなにか
16定期試験期間