【講義概要】
本講義では、商法全体を通して総論部分を分かり易く丁寧に解説する。
全体を二つに分けて、商法の総則規定と商行為に関する通則について、
民法との比較を意識しながら具体例を豊富にあげて分かりやすく説明し、
生きた素材として、判例も豊富に紹介する。
商法の前提となる民法も解説する本講義によって、民法の基本を具体的
に理解することができる。なお、本年改正の債権法が卒業時に施行適用
される見込みのため改正民法の概要についても言及する。参考書参照。
【学習到達目標】
①民法が存在するのに、なぜ商法が必要なのかについて理解すること
②民法の基本原則が商法でどのように修正されているかを具体的に理解すること
③現実の経済社会で商法がどのように機能しているかを理解すること
④改正民法と商法の関係についても、できる限り理解できること
【履修上の注意】
商法は民法との関係で学ぶと効率的であり理解も深まるので、
事前に民法科目を履修していることが望まれる。さらには私法
に関する科目を幅広く学修しておいてほしい。
【事前準備学習】
民商法の基礎について、入門書などを通じて自学自習しておくこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『やさしい商法総則・商行為法(第3版補訂版)』 山下眞弘 法学書院 2015年 |
参考書 | 『会社事業承継の実務と理論』 山下眞弘 法律文化社 2017年 『改正民法要点のすべて』 早稲田リーガルコモンズ法律事務所 日本実業出版社 2017年 『ファーストトラックシリーズ2・民法』 伊藤真 監修 弘文堂 2014年 参考書欄『改正民法要点のすべて』は初心者向けの解説書であり、
できれば購読することを勧めたい。授業でも、解説する予定である。 |
指定図書 | 『会社事業承継の実務と理論 : 会社法・相続法・租税法・労働法・信託法の交錯』 山下眞弘著 法律文化社 2017.2 |
【評価方法】
小テストを実施し、定期試験と総合評価する。小テスト実施に当たっては事前に通知する。
配点の詳細については、開講時に説明する。理解度を確認するため、質問票を活用する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 商法の特色―民法等との関係において | |
2 | 商法の適用対象を定める概念―商行為と商人の関係 | |
3 | 商行為の意義と種類 | |
4 | 商人となる時期とその終期 | |
5 | 商人の名称―商号の機能 | |
6 | 名義貸(名板貸)の法的責任 | |
7 | 商業登記の効力 | |
8 | 商業帳簿の意義と種類 | |
9 | 営業の人的制度―支配人を中心に | |
10 | 営業とその譲渡 | |
11 | 商行為に関する通則(1) | |
12 | 商行為に関する通則(2) | |
13 | 商事売買契約の特色 | |
14 | 個人商人と会社―会社法への導入 | |
15 | 商法の歴史 | |
16 | 定期試験期間 | |