【講義概要】
専門演習では、行政救済法を学習する上での基本判例を素材として、ゼミ形式を通じて、ゼミ生と教員の活発な討論を通じて学習する。まず、ゼミ生が自発的に発表グループ(2人程度)を結成する。次いで、その発表グループが、自主的に報告担当箇所を決定し、報告レジュメを作成・配布して、それぞれの報告をし、発表グループ相互間や教員との討論をする。
なお、下記の授業計画は、別冊ジュリスト『行政判例百選Ⅱ【第6版】』(有斐閣、2012年)の番号・タイトルに対応しているが、受講者との相談の上で細部について調整する。
【学習到達目標】
行政救済法の理解に不可欠な基本判例に対する十分な理解が出来ていることを前提として、関連するテーマに対する判例や学説の展開状況を整理しながら、自らの見解を説明することができる能力を取得することを目標とする。さらに、他の参加者からの質疑に適切に対応する能力の取得も目標とする。
【履修上の注意】
報告者以外の受講生は、可能な限り、報告者に準じて、各回の報告判例について概要を把握して、私見をまとめておくこと。
【事前準備学習】
報告者は、報告担当箇所について、判決原文を読み、可能な限り参考文献にも当たり、報告レジュメを作成し、報告すること。報告レジュメには、事実概要、各判決の判旨、論点をまとめたうえで、自らの見解(私見)を提示し、出典は明記することとする。
[受講前の準備]
・前回までに学習した内容を再確認する。
[受講後の復習]
・当日に学習した内容を、レジュメ、教科書等で再確認する。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『別冊ジュリスト『行政判例百選Ⅱ【第6版】』 有斐閣 2012年 『新・基本行政法』 村上武則監修=横山信二編集 有信堂 2016年 |
参考書 | 『別冊ジュリスト『行政判例百選Ⅰ【第6版】』 有斐閣 2012年 『行政救済法【第5版】』 宇賀克也 有斐閣 2015年 『行政救済法【第2版】』 神橋一彦 信山社 2016 |
指定図書 | 『行政判例百選Ⅰ 第6版』 宇賀克也, 交告尚史, 山本隆司編 有斐閣 2012.10 『行政判例百選Ⅱ 第6版』 宇賀克也, 交告尚史, 山本隆司編 有斐閣 2012.11 『行政法読本 第3版』 芝池義一著 有斐閣 2013.3 『行政法の基本 : 重要判例からのアプローチ 第5版』 北村和生 [ほか] 著 法律文化社 2014.4 |
【評価方法】
平常点で評価する。レジュメの作成、発表への取り組み姿勢、授業での質疑や討論への参加態度などを総合的に判断して評価を行う。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | オリエンテーション、自己紹介、発表グループの結成、報告担当の決定 | |
2 | Ⅱ-225番:予防接種と国家賠償責任 | |
3 | Ⅱ-230番:薬害と権限の不行使 | |
4 | Ⅱ-243番:道路管理の瑕疵(1)-落石- | |
5 | Ⅱ-244番:道路管理の瑕疵(2)-故障車の放置- | |
6 | Ⅱ-245番:河川管理の瑕疵(1)―大東水害訴訟― | |
7 | Ⅱ-246番:河川管理の瑕疵(2)―多摩川水害訴訟― | |
8 | Ⅱ-258番:建築制限付土地の収用と補償の価格 | |
9 | Ⅱ-259番:ため池の堤とうの使用禁止と損失補償 | |
10 | Ⅱ-150番:条約と司法審査 | |
11 | Ⅱ-154番:普通財産の売り払い | |
12 | Ⅱ-157番:国営空港の供用差止め | |
13 | Ⅱ-159番:土地区画整理事業計画 | |
14 | Ⅱ-171番:原子炉設置許可と第三者の原告適格 | |
15 | Ⅱ-172番:特急料金認可と第三者の原告適格 | |
16 | 定期試験期間 | |