名古屋学院大学シラバス


                シラバス

シラバス 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
2限道徳教育論春A名古屋 22葛井 義憲AQ2301

【授業情報】

表示する



講義概要

 道徳教育は教育基本法でも明らかにされているように人格形成・完成を目標とする我が国教育の根幹である。この道徳の時間を要として学校教育活動全体に及ぶ道徳性は高まっていく。それは道徳教育が「道徳の時間」だけのものから学校教育活動全体の「中心」であることに気づき、道徳教育への「苦手意識」から自分自身も道徳について深く考え、道徳教育に必要な基礎知識の修得とその実践に積極的に取り組ませていくからである。
 今日、社会から道徳性が薄れだしている現象(いじめの多発性やいじめなどによる自殺など)を懸念し、人格形成の基盤となる愛情豊かな育みの必要性、道徳性の発達を真剣に求める動きが表れだした。本講義において、受講生は人間としてのあり方や生き方を考え、自己を見つめ、人格形成の基盤となる道徳性を育み、道徳的価値に基づいた生き方を深める指導のあり方について学ぶ。
 また、本講義では、受講生は「生きる意義、いのちの尊さ、思いやり、正義、愛、平和、差別、公正、優しさ」などについて発表する機会、5分間スピーチの機会も設ける。それは道徳の内容が生涯をかけて追い求めるものであり、同じ人間として「尊いいのち」を与えられた生徒と共に生き方、あり方を考え、生徒に寄り添う教師となることを促すからである。つまり、私も、受講生のみんなも、いつも「ともに生きること」「自らの生き方の模索」を日々つづけていかなければなりません。



【学習到達目標】

授業の到達目標は道徳教育の変遷や道徳教育の意義について理解を深め、道徳の時間の特質や内容を考える。また、道徳の授業で用いる資料や指導方法についても理解する。さらに、道徳の学習指導案作成を目指す。
テーマは一人ひとりの人格を尊重し、一つひとつのいのちの大事さに気づき、自ら以外の存在を思いやる心を育むことを基本において「人間の尊厳と役割」「他者への愛と責任」「公共性、正義、平和、真理の大事さ」などについて考える。



履修上の注意

教職を目指す以上、出席は当然。また、他の人々の言葉に心を開いて、謙遜に聞くことを求めます。みんなを待つ生徒たちもみんなのコトバに耳を傾けていますよ。



【事前準備学習】

 受講前に「いのちの尊さ」「正義と愛」「差別と平和」などに関する書物を読んでおいてもらいたい。また、図書館にもかかる書籍があるので図書館カウンターで相談してもらうのも良い。



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書『私たちの道徳ー中学校ー』 文部科学省 廣済堂あかつき 2014年
その他、必要に応じてプリントを配布する。
参考書『林竹二著作集』 林竹二 筑摩書房 1983年
『灰谷健次郎の発言』 灰谷健次郎 岩波書店 1999年
『中学校学習指導要領』 文部科学省 国立印刷 2003年
『心のノート中学校平成21年版』 文部科学省 国立印刷 2009年
その他、必要に応じ適宜紹介する。さらに参考書・参考資料と等として『聖書(新共同訳)』(日本聖書協会、2006年)、『日本人のしつけは衰退したか』(広田照幸講談社、199年)、『道徳教育はホントに道徳的か?』(松下良平日本図書センター2011年)などもあげておく。
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

評価方法

 試験50% 平常点50%(受講態度10% 課題30% 発表10%)



【講義テーマ】

回数テーマテーマURL
1本講義へのガイダンス
2道徳性の発達 1.  -生きることへの意義、いのちの尊さ、他者への思いやりー
3道徳性の発達 2.  -道徳性を育む教育的環境ー
4道徳教育の歴史 1.  -明治時代から終戦までー
5道徳教育の歴史 2.  -終戦から現代までー
6道徳教育の歴史 3.  -今日的問題、「心のノート」を中心にー
7愛と正義と平和を考える道徳教育 1.  -傷つきやすく、やさしい、有限ないのちのすばらしさー
8愛と正義と平和を考える道徳教育 2.  -「大いなるもの」に赦されて、愛されてー
9愛と正義と平和を考える道徳教育 3. -愛あふれる家庭形成と信頼できる社会建設のためにー
10愛と正義と平和を考える道徳教育 4. -世界平和を求め、真理と国を愛する人間としてー
11学校での道徳教育の実際 1. -指導内容と指導方法ー
12学校での道徳教育の実際 2. ー学習指導案と自作資料の作成ー
13学校での道徳教育の実際 3. -模擬授業と指導上の問題点ー
14道徳教育と人権教育
15道徳教育と人格教育
16本講義の総括と定期試験