【講義概要】
名古屋学院大学は120年をこえる長い歴史をもつキリスト教精神に基づいた教育を行う大学です。世界の大きな文化の源流の一つとも言えるキリスト教を学んでみましょう。
人は生きていく中で何が大切なのでしょうか。人生の価値とは何でしょうか。自分とは何でしょうか。
そうした問いに対する導きに、名古屋学院大学には教育の基礎としてキリスト教による人格教育があります。これまでの中学や高校での授業ではそれは道徳や倫理の時間に相当します。私たちが生きていく上で大切な道徳や倫理を、聖書に描かれた人間観から学んでいきます。聖書は今を生きる私たちに何を教えてくれるでしょうか。キリスト教の人格教育は、人間がただ自分のためだけに生きるのではなく、様々な価値に開かれた人間の教育を大切にしています。
本講義は3つの視点から展開します。1つ目に宗教とは何かについて学びます。世界をはじめ日本にも多くの宗教がありますが、その中でキリスト教を学ぶ意義について紹介します。2つ目にキリスト教の神について学びます。神は私たちにとってどう理解したら良いのか、神はどのような存在なのか、キリスト教の教義から学びます。3つ目に人間について学びます。聖書に描かれた言葉を通して自分を見つめ、実践に繋がる自己理解に取り組みます。
【学習到達目標】
キリスト教の精神を単なる知識として理解するのではなく、聖書の言葉を学ぶ中で、自らが「生きる」ことについて考え、模索する力と姿勢を養うこと。
【履修上の注意】
・キリスト教概説(春学期)とキリスト教学(秋学期)は1年次の必修科目です。単位認可されない場合は2年次に再履修をしなければなりませんので、評価方法に注意をしてください。
・10回以上の出席を求めます。初回の講義で、評価方法や出欠の取り方などを含めた履修上の注意事項を説明します。
・講義内で配布したプリントはすべてCCSの教材BOXにアップロードします。やむを得ない理由で講義を欠席した場合、あるいは復習のために活用してください。
・履修上で個別の要望などがありましたら、大教室でもできる限り対応しますので相談をしてください。
【事前準備学習】
・基礎セミナーテキストの「第一章 建学の精神」の箇所を読んでおいてください。
・講義内容は全体を通して関連しますので、各回の講義内容の復習をしてください。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『旧新約聖書(新共同訳)』 日本聖書協会 聖書は講義内で教員の説明を聞いてから購入してください。 |
参考書 | 講義内で適宜資料を配布します。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
・授業への意欲的参加(20%)、毎回授業で配布するコメントペーパーの内容(40%)。期末小論文(40%)による評価です。なお出席はICカードによってカウントします。
・チャペルへの礼拝参加を1回以上してください。火曜日のチャペルアワー又は木曜日のカレッジアワーに参加をしてください。いずれも12時40分からチャペルで行われます。
・期末小論文のテーマは予めCCS及び授業内でお知らせします。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 名古屋学院大学の歴史と建学の精神について | http://www.ngu.jp/outline/kengakunoseishin.html |
2 | 諸宗教との対話(1) 私たちの宗教 ―日本社会の中で― | |
3 | 諸宗教との対話(2) 宗教とは何か ―国際社会の中で― | |
4 | 教会(1) 教会とは何か ―大学のチャペルについて― (講義はチャペルで行います) | http://www.ngu.jp/facilities/christian/chapel.html |
5 | 教会(2) 教会と礼拝 ―祈りとは何か― | |
6 | 神について(1) 神の名:旧約聖書の神理解 ―神を畏れること― | |
7 | 神について(2) イエス・キリストの神:新約聖書の神理解 ―人を愛すること― | |
8 | 神について(3) 三位一体の神:キリスト教の基本的な神理解 ―人のつながり― | |
9 | キリスト(1) イエスの生涯:イエスの宣教活動 ―人に仕えること― | |
10 | キリスト(2) イエスの生涯:イエスの十字架への道 ―人の弱さ― | |
11 | キリスト(3) イエス・キリストとは何者か? ―赦し― | |
12 | 人間について(1) 尊厳 | |
13 | 人間について(2) 奉仕 | |
14 | 人間について(3) 自由と責任 | |
15 | 人間について(4) 勇気 | |
16 | 定期試験期間 | |