【講義概要】
わが国経済の国際化の進展に伴って、金融の分野においても国際化が進展してきている。この金融の国際化は金融機関にとどまらず、一般の企業も、海外の市場で直接資金を調達したり、運用するなど、国際金融市場と関りをもつ機会が増えている。したがって、これからの企業財務担当者は、国内金融市場のみならず、国際金融市場の動向も踏まえたポートフォリオ戦略を求められることになろう。本講義はそうした時に必須となる国際金融に関する基礎的な概念の解説を中心に行う予定である。
【学習到達目標】
本講義によって、将来、企業の資金・経理セクションに配属された時などに戸惑わなくてもよいように、国際金融に関する最低限の知識を身につけることを目標とする。
【履修上の注意】
この講義は、春学期の「外国為替論」の履修者を主な受講者として想定している。このため、外国為替論を受講していないと、用語の意味がわからず、説明が理解できないということも起こりうるので、外国為替論を事前に受講しておくことを強く勧める。また、携帯を使った出席確認も春学期に続き実施するので、その方法を知らない場合は事前に友人などから確認しておくこと。
【事前準備学習】
春学期の外国為替論がよく理解できなかった人は、もう一度復習しておくこと。
講義後半の金融危機は、金融の証券化が密接に関連している。証券化について事前に勉強しておくと理解がはかどる。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『外国為替・国際金融入門』 川本明人 中央経済社 2012 |
参考書 | 『通貨経済学入門』 宿輪純一 日本経済新聞出版社 2010 『ユーロ -危機の中の統一通貨-』 田中素香 岩波書店 2010 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 国際金本位制 | |
2 | 再建金本位制とブロック経済 | |
3 | ブレトンウッズ体制の成立 | |
4 | ドル不安とブレトンウッズ体制の崩壊 | |
5 | 変動相場制の定着 | |
6 | 欧州通貨統合の歩み | |
7 | ユーロ導入後の金融政策と為替・資本市場 | |
8 | 国際通貨の機能 | |
9 | 国際通貨ドルとユーロ | |
10 | 円の国際化 | |
11 | 累積債務問題と国際金融危機 | |
12 | アジア通貨危機 | |
13 | サブプライム問題と世界金融危機 | |
14 | 欧州債務危機 | |
15 | 国際金融の展望 | |
16 | 定期試験期間 | |