【講義概要】
本講義は、個別証券の価格変動リスクを回避することができるポートフォリオ理論、さらに証券市場全体の価格変動リスクを管理できる指数先物・指数オプション取引を用いた投資戦略について学習することから、最適な証券投資のあり方を提示する。
Ⅰ ポートフォリオ理論
現代の投資理論の核を成しているポートフォリオ理論を、個別証券の分析、ポートフォリオの分析、ポートフォリオの選択という投資選択の過程にそって学習する。ここでは、平均、分散、共分散、相関係数などの統計学の知識が必要とされるが、それらを分かりやすく説明していく。
Ⅱ CAPMにおける収益とリスク
ポートフォリオ理論に基づいて展開されたCAPMはどのようにして導出されるか、そのCAPMが意味するものは何であるか、またCAPMの検証に用いられている市場モデルの推定およびCAPMの証券投資への応用とその限界などを明らかにする。
Ⅲ 株価指数先物の投資戦略
先物取引の機能、先物の理論価格などについて概説した後、日本の日経平均株価先物取引の仕組み、および株価指数先物を利用した投資戦略等について学習する。
Ⅳ 株価指数オプションの投資戦略
オプションとオプション取引、基本的なオプション取引の損益、オプションの価格理論などについて概説し、また日本のTOPIXオプション取引を利用した投資戦略等について学習する。
【学習到達目標】
証券投資において、リスク管理の考え方や主要な理論を徹底的に習得させる。
【履修上の注意】
証券市場論、国際資本市場論、証券投資論を受講してから履修することが望ましい。
MS-EXCEL等を用いて投資決定に関する問題を解いていくので、指示に従ってノート・パソコンを授業に持参すること。
【事前準備学習】
指定した教科書を使って予習をすること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『入門証券論 第3版』 榊原茂樹・城下賢吾・姜喜永・福田司文・岡村秀夫 有斐閣 2013年 |
参考書 | 『1からのファイナンス』 榊原茂樹・岡田克彦 中央経済社 2012年 『パーソナル・ファイナンス入門』 榊原茂樹・城下賢吾・姜 喜永・砂川伸幸 中央経済社 2006年 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
授業中の小テスト30%、中間試験30%、期末試験40%
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ポートフォリオ理論(理論体系と証券分析) | |
2 | ポートフォリオ理論(ポートフォリオの収益とリスク) | |
3 | ポートフォリオ理論(共分散と相関係数) | |
4 | ポートフォリオ理論(リスク分散化効果) | |
5 | ポートフォリオ理論(有効ポートフォリオ) | |
6 | ポートフォリオ理論(最適ポートフォリオ) | |
7 | CAPMにおける収益とリスク(前提条件と導出) | |
8 | CAPMにおける収益とリスク(市場モデル) | |
9 | 中間試験 | |
10 | CAPMにおける収益とリスク(批判とAPT) | |
11 | 株価指数先物の投資戦略先物取引の機能、株価指数先物取引) | |
12 | 株価指数先物の投資戦略(投資戦略) | |
13 | 株価指数オプションの投資戦略(オプション取引とその機能) | |
14 | 株価指数オプションの投資戦略(株価指数オプション取引) | |
15 | 株価指数オプションの投資戦略(投資戦略) | |
16 | 定期試験期間 | |