【講義概要】
モノやサービスが作られ、提供されていくことを経済活動というが、そのモノやサービスが提供される方向とは逆方向に、その代金の支払という形をとって、お金の流れが発生している。このお金の流れは、金融の一部であるが、金融はこのほかに、モノの流れを伴わないお金の流れ、必ずしもお金の流れを伴わない取引まで扱っている。このように、金融は大変大きな広がりを持っているため、「金融はわかりにくい」と感じる人が多いようである。
しかし、金融は我々の生活に密接な関わりがあり、社会に出てからは、いやでも対応しなければならなくなる。本講義は、金融に関する基礎的な知識、金融を学ぶ上で最低限理解しておかなければならない数学や統計などを解説することによって、そうした社会に出てからの対応ができるようにするとともに、秋学期の金融システム論への導入部分としての役割も持たせている。
【学習到達目標】
日刊紙の金融欄の記事を、同時に起きている経済事象と関連付けながら、読み取ることができるようになる。
【履修上の注意】
毎回、講義終了時に小テストを実施する。この小テストの得点と、受講態度などを平常点として、評価の際には20%程度反映する。小テストの答は、翌週の授業開始直後に説明するが、期末テストでは、その応用問題が多数出題されるので、遅刻をしないように心がけることが望まれる。
【事前準備学習】
履修上の注意に書いたように、授業の開始直後に、前週の小テストの解説をする。
この説明を一層理解できるようにするために、その小テストの問題、及び自分が
どのような答えを書いたか確認しておくこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『金融論』 家森信善 中央経済社 2016年 |
参考書 | 都度紹介する |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 金融論で何を学ぶか | |
2 | 資金の流れからみた日本の金融システムの変化 | |
3 | 貨幣の定義と役割 | |
4 | 貨幣と物価、新しい貨幣 | |
5 | 金利とは何か | |
6 | 金利の重要概念 | |
7 | 利子率と債券価格の関係 | |
8 | 金融政策のためのマクロ経済学 | |
9 | 中央銀行の機能 | |
10 | 貨幣乗数と貨幣の流通速度からみた金融政策 | |
11 | 金融政策の短期的効果、長期的効果 | |
12 | マクロ金融政策の政策手段 | |
13 | 量的緩和政策 | |
14 | 金融仲介システムと金融仲介機関の役割 | |
15 | 銀行以外の金融機関 | |
16 | 定期試験期間 | |