【講義概要】
「憲法とは何か」と皆さんが誰かに質問された時、もしかすると、こういう回答をするかもしれません。「憲法は法律の一つで国民が守らなければならないルール」と。しかし、これは間違いです。憲法は法律でもなければ、国民が守らなければならないルールでもありません。それでは、「法律とは?」と質問されたら。続けて、「じゃあ、条例とは?」と質問されたら。何かのルールとはわかるものの、内容を正確に答えたり、他の法との関係を答えるのはなかなか難しいかもしれません。そこで、本講義は、法の存在意義を検討することはもちろんのこと、日本の法にはどのようなものが存在するのか、そして、われわれのよく知る「法律」との関係はどのようなものなのかを理解してもらうことを目的としたいと思います。
言葉だけみると、難しく感じるかもしれませんが、単なる概念説明に終わるのではなく、様々な事例を中心に講義を進めていきたいと思います。そして、皆さんが実際に何かの法的問題にぶつかった時に、深く詳細にその事例を分析できるようになるための前提知識を提供したいと思います。
【学習到達目標】
①日本の法について、基礎的な知識を獲得することができるようになること。
②新聞やニュース番組で取り上げられる法律問題について理解できるようになること。
③法律科目がある国家試験などを受けるための基礎的知識や考え方を養うことができるようになること。
【履修上の注意】
唯一つの履修条件として、授業中私語をする方は真面目に授業を受けている方の迷惑になりますので参加しない
で下さい。またできる限り、学生と教員との対話型の講義を行いたいと思います。参加者は使用してほしい事例などを
積極的に提示して下さい。初回(必ず参加して下さい)にアンケートを実施しますので、考えておいて下さい。
【事前準備学習】
毎日、法律の話が関わるニュースにふれて下さい。例えば、犯罪事件や裁判。
義務教育時、あるいは高校時に勉強した法律の部分を復習しておいて下さい。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『大学生のための法学入門(仮)』 榎澤幸広 みらい 2017 |
参考書 | 配布プリントに記載するか、講義中に提示します。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
定期試験で評価。赤点(45点~59点)の者に対しては、授業中の小テストを9割以上受験している場合、補助点を付加します。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 現代社会と法の関係(ガイダンスも含む) | |
2 | 六法とは何か | |
3 | 法の分類 | |
4 | 憲法とは何か | |
5 | 法律とは何か:どのような法律が存在するか | |
6 | 法律とは何か:法律が作られる過程 | |
7 | 命令とは何か:どのような命令が存在するか | |
8 | 命令とは何か:命令の歴史と問題点 | |
9 | 規則とは何か | |
10 | 条例とは何か:どのような条例が存在するか | |
11 | 条例とは何か:条例の歴史と問題点 | |
12 | その他の法 | |
13 | 国際法とは何か | |
14 | 現在のニュースから法体系について考えましょう! | |
15 | 授業総括 | |
16 | 定期試験 | |