【講義概要】
国境を越えた人の移動は地球の隅々にまで広まり、世界各地では異なる文化的背景を持つ人々がひとつの社会を構成する多文化社会がみられる。なぜ社会の多文化化が進んできたのか。多文化化する社会は、どのように統一したひとつの社会をつくりあげていけるのか。
この授業は、社会の多文化化が進むなかで、国民国家がどのように社会をつくりあげようとしているのかという問いを中心に、国際移民、市民権、移民政策などをテーマとして多文化マネジメントの現状と課題を学ぶ。学生は、多文化化が進むなかでの国家統合の課題を理解し、社会の多文化化が進むなかで必要な多文化共生のためのスキルを習得する。
なお、この授業では毎回、テーマに関連する小課題に取り組む時間を設ける。単位取得のためには欠かせない作業となるので、継続的にクラスに参加できないと履修は難しいと考えてほしい。
授業の構成や進め方、課題や成績評価などは、初回のガイダンスで説明する。受講する学生は、必ずこのガイダンスに出席すること。
【学習到達目標】
①学生が、なぜ社会の多文化化が進んでいるのかを説明することができる。
②学生が、国民国家が市民権制度や移民政策を通じて多文化化を管理する手法やその功罪を説明することができる。
③学生が、多文化社会の課題を学び、多文化共生に配慮した思考や行動力を習得する。
【履修上の注意】
関連科目として「国際移民論」、「国際人権論」や「ジェンダー論」などがある。興味がある学生は併せて履修してほしい。
また外部講師による講演会、学外実習などが企画されることもある。
【事前準備学習】
日頃から新聞やニュースなどを見ながら、社会でおきているさまざまな問題について見聞きしておいてほしい。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 授業は、パワーポイントのハンドアウトなどを使用する。 |
参考書 | 授業中に紹介する。 |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【評価方法】
文化マネジメント論は、最終試験(50%)、中間試験(30%)、平常点(20%)の総合点によって評価する。
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ガイダンス | |
2 | 国際移民の時代 | |
3 | 市民権論の基礎:市民権とはなにか | |
4 | 市民権の三要素:地位としての市民権 | |
5 | 市民権の三要素:権利としての市民権 | |
6 | 市民権の三要素:アイデンティティとしての市民権 | |
7 | まとめと中間試験 | |
8 | 多文化化と移民政策:米国 | |
9 | 多文化化と移民政策:英国 | |
10 | 多文化化と移民政策:ドイツ | |
11 | 多文化化と移民政策:フランス | |
12 | 多文化化と移民政策:日本 | |
13 | 多文化主義への挑戦:世俗国家とイスラーム | |
14 | 多文化主義への挑戦:台頭する排外主義 | |
15 | 多文化社会の現代的課題 | |
16 | 定期試験期間 | |