【講義概要】
ヨーロッパの文学および芸術におけるゲーテの『ファウスト』の意義を学ぶ。ヨーロッパ文学の最初の金字塔はホメロスの二大叙事詩『イーリアス』と『オデュッセイア』であり、この二作はギリシア神話の集大成である。ルネサンスの幕を切ったダンテの『神曲』はキリスト教の死生観と宇宙観を描く。そして近代に至って、ゲーテの『ファウスト』は悪魔との契約を主題とする。こうした文学史を背景として、『ファウスト』における古代ギリシア神話の多神教的世界、中世キリスト教の一神教的世界、近代の人間自我と悪の問題を追究していく。
【学習到達目標】
ヨーロッパ芸術の根底をなす理念の理解をめざす。
【履修上の注意】
ヨーロッパの芸術を鑑賞する授業ではない。芸術の背景をなす思想の理解に重点をおいた講義である。私語厳禁。
【事前準備学習】
あらかじめテキストをよく読んでおくように。講義後はテキストの意味の把握に努めること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『ファウスト(下)』 ゲーテ(柴田翔 訳) 講談社学芸文庫 |
参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ファウストの復活 | |
2 | 魔術師ファウスト | |
3 | 仮面舞踏会 | |
4 | 欲望の炎 | |
5 | ホムンクルス | |
6 | 火と水の戦い | |
7 | 火と水の結婚 | |
8 | ヘレナとの結婚 | |
9 | ヘレナとの別れ | |
10 | 戦争 | |
11 | バウキスとフィレモンの悲劇 | |
12 | ファウストの死と救済 | |
13 | 愛と犠牲 | |
14 | ドイツ理想主義 | |
15 | まとめ | |
16 | 定期試験期間 | |