【講義概要】
「ことば」を研究する分野は「文学」,「歴史」,「哲学」などに較べると、まだまだ馴染みが薄い。言語を実用目的で学ぶ「語学」においては、国際語である英語が優先される。しかしながら、言語学的には全ての言語(英語であれ、ドイツ語であれ、タガログ語であれ、何語であっても)は同等と見なさなければならない。たとえ言語Aの使用人口が10億人で言語Bが100人だとしても、「言語Aと言語Bは異なっている」以上のことは言えない、また言ってはならない(×「言語Aは言語Bよりすぐれている」)。この大原則を踏まえて講義を進めていく。前半は、「ことば(言語)」とはどのような性質(多様性、多面性)を持っているのか、「ことば」を分析するにはどのような基準を用いればよいのか、ことばのルールはどのような原理に基づいているのか、構造・比較・変種などの概念を中心にその本質に迫りたい。後半では、具体的な言語に焦点を絞り、個々の言語が「ことば」としてどのような原理の上に成り立っているのかを探っていく。日本語・漢字、ポルトガル語・ラテン語、デンマーク語・アイスランド語がそれぞれワンセットになっている。
【学習到達目標】
一般的に言語とはどのような特徴を持っているのか、どのようなメカニズムででき上がっているのかについて、明確な考えを持つことができるようになる。
【履修上の注意】
個々の言語についてかなり詳しい説明をしますので、言語的・文法的な現象に非常に興味のある学生だと得るものがたくさんあると思います。集中力を必要とします。
【事前準備学習】
ヨーロッパではどんな言語が話されているのか、もう一度復習しておいて下さい。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | こちらで準備します。 |
参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 序 | |
2 | ことばの多面性 | |
3 | ことばのルール | |
4 | ことばの構成 | |
5 | ことばの比較 | |
6 | ことばの変種 | |
7 | 日本語の構造 | |
8 | 漢字の音訓 | |
9 | ポルトガル語のはなし | |
10 | ラテン語のはなし | |
11 | デンマーク語のはなし | |
12 | アイスランド語のはなし | |
13 | ことばへの深層 | |
14 | 「ことばへの興味」から「ことばの世界」へ | |
15 | まとめ | |
16 | 定期試験期間 | |