【講義概要】
ゲーテの『ファウスト』を基にして、ヨーロッパの文学および芸術の根本的理念を学ぶ。ヨーロッパの美術は祭儀的要素の強い洞窟壁画によってはじまる。美術のみならずヨーロッパの芸術は宗教と結びついて発展してきたが、宗教の根底には魔術的側面がある。ギリシア・ローマ時代に見られた宗教の魔術性は、キリスト教によってタブー視され、中世を通して抑圧されてきた。しかし、古代の魔術はルネサンスによって復活する。こうした芸術史を背景として、「悪魔との契約」を軸に展開する『ファウスト』の意味を探ってゆく。
【学習到達目標】
ヨーロッパ芸術の根底をなす理念の理解をめざす。
【履修上の注意】
ヨーロッパの芸術を鑑賞する授業ではない。芸術の背景をなす思想の理解に重点をおいた講義である。私語厳禁。
【事前準備学習】
テキストをあらかじめよく読んでおくように。講義後はテキストの意味の把握に努めること。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | 『ファウスト(上)』 ゲーテ(柴田翔 訳) 講談社学芸文庫 |
参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | -指定図書は、登録されていません。- |
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | ファウスト伝説 | |
2 | 口上と前狂言 | |
3 | 天上の序曲 | |
4 | ファウストの絶望 | |
5 | 悪魔メフィストフェレス | |
6 | アウェルバッハの酒場 | |
7 | 魔女 | |
8 | グレートヒェン | |
9 | 悲恋 | |
10 | ワルプルギスの夜 | |
11 | 子殺し | |
12 | 牢獄 | |
13 | グレートヒェンの死 | |
14 | 愛と救済 | |
15 | まとめ | |
16 | 定期試験期間 | |