【講義概要】
この講義では、現代社会で起きている問題を知ることから、人間の経済と文化の関係を理解することを目指す。人類は、自然社会、農業社会を経て、17世紀以来産業社会の時代に突入した。現在は産業による生産がもっとも充実し、先進国においては多くの人々が豊かさを享受した。しかし、実はこの先進国の住人は世界の人口の1割を満たすにすぎない。地球上の大多数の人々が貧困や飢餓に苦しんでいるというのが真実である。また、現在は、先進国と途上国の区別を越えた、地球規模の問題として、温暖化、オゾン層の破壊、大気汚染、環境ホルモンなどの環境問題が深刻化している。さらに、食糧自給率が3割しかない日本においては、食糧問題も潜在的な脅威である。
この講義では、食料問題、環境問題、エネルギー問題などの身近なトピックを取り上げ、現代の日本社会の問題を提起したい。また、日本の問題は、環境、貿易、情報などによって必ず地球規模での問題に行き着く。地球人として、どのように生きるべきかを、自然と人間の共存や人類社会の成立基盤について考えることから掘り起こしていきたい。
【学習到達目標】
現代社会で起きているさまざまな問題を喚起し、経済と文化の関係を理解する。
【履修上の注意】
ノートの取り方を工夫してください。毎回講義の終わりに課題を出しますが、丁寧な字で書くこと。内容だけでなく、講義への姿勢も、提出物から判断します。
【事前準備学習】
常日頃から、ニュースや社会情勢に注目し、現代社会で起きていることに関心をもってください。講義後に、ノートと配布資料をもとに復習しておくこと。
【教材】
※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
教科書 | -教科書は、登録されていません。- |
参考書 | -参考書は、登録されていません。- |
指定図書 | 『ジェンダーで学ぶ文化人類学』 田中雅一, 中谷文美編 世界思想社 2005.1 『遊動民 (ノマッド) : アフリカの原野に生きる』 田中二郎 [ほか] 編 昭和堂 2004.4 |
【評価方法】
期末試験70% 平常点30%(授業態度と課題提出)
【講義テーマ】
回数 | テーマ | テーマURL |
1 | 21世紀の潮流 | |
2 | 人類史の3段階 | |
3 | 世界の人口問題 | |
4 | 先進国の人口問題 | |
5 | エネルギー消費 | |
6 | 肉食の問題点 | |
7 | 肉食と穀物消費 | |
8 | 食糧問題 | |
9 | 大規模農業とは | |
10 | 大規模農業の問題点 | |
11 | 農業とバイオ・テクノロジー | |
12 | 飢餓と飽食 | |
13 | 文化とは何か | |
14 | 食文化 | |
15 | 宗教と食 | |
16 | 定期試験期間 | |