名古屋学院大学シラバス


                シラバス

演習指導概要 詳細

【時間割】

学期曜日時限科目名開講期キャンパスペア単位年次教員名科目ナンバー
4限国際文化演習(3年)通年名古屋 43樋口 勇夫WB3101
4限国際文化演習(3年)通年名古屋 43樋口 勇夫WB3101

【授業情報】

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主題

「接客・身の回りの中国語・英語」と「言語のしくみ」



指導方針概要

 私の語学の授業に出たことのある人は知っていると思いますが、常に「この日本語を、この外国語ではどう言うか?」という方向を意識した授業になっています。それは、外国語を学んでいる以上、「その外国語を日本語訳する」だけでなく、「日本語をその外国語で言える」ことこそが、楽しい、醍醐味だ、と私は思っていて、それをみんなにも体感して欲しい、と思うからです。

 来日外国人の数は年々増えており、それに伴い、日本国内での仕事でも、特にここ数年、急激に増えている中国・台湾人が話す「中国語」や、世界の共通語としての「英語」に対する需要は、益々高まりつつあります。

 私の専門は中国語ですが、中国に2年、米国に1年いた経験を生かして、以下のことを行なう予定です。
①「接客・身の回りの日本語を、片っ端から中国語と英語で言ってみよう!」ということを目標として、「中国語」と「英語」の両方を習得していきましょう。
②日・中・英3言語を比較することをきっかけに、卒業研究としては、日本語を含む複数の言語・方言のしくみを比較して、各自が興味ある言語・方言の、興味ある点の特徴をまとめていきましょう。

 接客の中国語・英語は、教科書ではあまり出て来ないでしょうし、留学経験のある人でも、日本における場面で使う中国語・英語は、留学先で学ぶ内容ともまた少し違うので、意外に知らないものも結構あると思います。ごく簡単なもの、例えば、「こちらへどうぞ。」「ごゆっくりどうぞ。」「係の者を呼んで参ります。」などでも、サッと言える人は意外に少ないのではないでしょうか。

 逆に言うと、そんなに長く複雑な文ではないので、「中国語は初心者。」「英語は苦手。」という人でも大丈夫です。中国語は、最初に、漢字の発音を表わすローマ字(ピンイン)の読み方さえ一通り覚えれば、何とかなります。中国語・英語の両方を「できるようになりたい!」という熱意さえあって、真面目に努力できる人なら、大歓迎です。ちょっと練習すれば、すぐに言えるようになると思います。第二外国語の授業でも使っている方法ですが、パワポを自分でクリックしながら、日本語→中国語→英語の順で表示して、ある程度個人練習した後、他のメンバーとの会話練習を通して、みんなで楽しく身に付けていきましょう。

 「中国語が得意な人は英語が苦手。」逆に、「英語が得意な人は中国語が苦手。」という傾向が一般的にはあるようですが、ゼミに入ったらお互い様、得意な方を更に伸ばし、苦手な方もそこそこできるように、お互い励まし合いながら、和気藹々と、卒業までに中国語・英語の両方をある程度習得し、使えるマルチリンガルな社会人を目指して、頑張っていきましょう。

 尚、中国語上級者で、希望する人には、よりレベルの高い口語表現フレーズの用意もあります。

 言語・方言のしくみについては、イメージが湧きにくいかと思うので、以下に少し例を挙げておきます:

ex.1 (○/●はアクセントの低/高を表わす。○=低、●=高。)
                  東京   名古屋    大阪    鹿児島
   「地下鉄(ちかてつ)」 ○●●● ○○●● ○●○○ ○○○●

ex.2     日本語:中国語     日本語:中国語
   「音」  オン : yin1   「英」 エイ : ying1
   「完」  カン : wan2   「王」 オウ : wang2
    ◎   -ン : -n    ◎ -イ・ウ: -ng

ex.3         中国語共通語:中国語東北方言
   「汚い」    脏(zang1)   :埋汰(mai2tai5)
   「スズメ」   麻雀(ma2que4):家雀儿(jia1qiao3r)
   「サツマイモ」 白薯(bai2shu3):地瓜(di4gua1)

ex.4    日本漢字音: 広東語音 :韓国漢字音
   「十」   ジフ   :sap6(サップ) : 십(シップ)
   「一」   イチ   : yat1(ヤット) : 일(イル)
   「六」   ロク   : luk6(ルック) : 육(ユック)
    ◎    -フ   :   -p   :   -p
    ◎    -チ   :   -t   :   -l
    ◎    -ク   :   -k   :   -k

ex.5       英語  :スペイン語:フランス語
   「学校」 school : escuela : école
   「勉強」 study  : estudio : étude
    ◎   s-   : es-   : e-



【教材】

※指定図書は担当教員が、学生が必読すべきものとして指定する図書のことです。
  図書は図書館に置いてあり、1週間借りることができます。(一部貸出不可の図書もあります。)
テキスト プリントなどを配布する。
指定図書-指定図書は、登録されていません。-

学生に対する希望事項

 「語学が好きで、外国語を勉強すること自体が楽しく、真面目に努力できる。」という人は、向いていると思います。